——ああ、これが愛なのだ

 

めっちゃいい作品でした!!!ラブラブ

今まで読んだ月東先生の作品の中で

一等好き!!!!爆  笑爆  笑爆  笑

タイトルだけ見ると

ああ、よくある花嫁ものだな、なんて

思ってしまうけれど

いやいやいや、

これは自身の尊厳を取り戻すための戦いの

お話だと思っていますよ。

なんせ花嫁が小人族で可愛らしいなりであっても

戦士なので前向きで勇敢なのがいい!!

やっぱり男なので闘う姿勢が素敵なのだ!

守られるだけの存在なんてことは決してない。

ある意味黒獅子頭の攻めよりもカッチョイイ!グッド!

花嫁モノが苦手って言う方にも

是非とも読んでいただきたいなって思ってしまう。

なぜ花嫁に男が選ばれたのかも納得な展開だったし。

 

月東 湊著「呪われた黒獅子王の小さな花嫁 」

呪われた孤独な王の元に、太陽のように眩しい 小人族の青年が輿入れしにやってきた!? 黒獅子王と小人族の青年の、種族を超えた ラブ・ファンタジー!! 黒獅子頭を持つ王子のお前に、相応しい花嫁を 用意しよう――呪われた息子を厭う王が 指名したのは小人族。人間の半分の背丈しかなく、 娘のいない我らに一体なぜ…? 困惑する中で 立候補したのは、族長の息子・リラ。王宮で 孤独に生きるダルガート王子の味方になりたい―― 戦から村を救われて以来、密かに王子に憧れていた リラに、ダルガートは「私の運命に巻き込んで すまない」と告げてきて!?

 

呪いをかけられ黒獅子の頭を持って生まれてきたダルガード王子。

そのせいで母親の王妃は身を投げ、

父王からはずっと疎まれて育ち、

亡き者にしようと企まれることも1度や2度ではない。

なぜこんなに疎まれるのかというと

このガルムザール王国では黒獅子は古来より

悪の象徴としてとされていた。

その悪の象徴が王族の、しかも次代の国王に生まれたのだ。

なので父王はこの現実を受け止められず

ダルガードに対して辛くあたるのだ。

辛くあたるだけならまだしも毒を盛ったり

厳しい状況の戦地に赴かせたり

とにかくどうにかしてダルガードを排除しようと画策する。

そんなダルガードが父王の嫌がらせで娶ったのが小人族のリラ。

しかも小人族には今適齢期の女性はいない。

なのでその場合は男性でも構わないという王様からの通達だった。

小人族なのでたとえ女性であっても

体格差があり過ぎて子供を成す事は無理だとうと判断されたのだ。

しかし、小人族の族長の三男リラが花嫁に名乗り出た!

リラはダルガードが敵国からこの地を守ってくれた時、

そのカッコ良さと子供達を守ってくれた優しさに

感謝と尊敬の念を抱いていたのだ。

そして王様の意図するところとは逆に

リラはダルガードを回りの悪意から守り

またダルガードを慈しむことで彼の心を開いていくのだった。

 

二人の間には代え難い愛情と信頼の絆がどんどん結ばれていく。

その様がとてもわかりやすく納得いくものだった!

キャラ設定もストーリーも本当に良かった!

花嫁といってもリラも女々しくなく、

逆に小人族では戦士だったのでとってもたくましい。

言葉も態度も常に前向きな姿勢に王子の心が癒されるのがわかる。

リラが可愛いのは外見だけじゃなくて

嬉しいことがあると、それが太陽が照っているっていう

些細な事であったとしても

踊ったりするんだよね〜。

度々そういうシーンがあるので微笑ましくなってしまう。

本当に対照的な二人。

しかもリラはまっすぐな性格なので

相手が誰であろうとダルガードを悪く言う人には

きっぱりはっきり言う潔さと男勝りなところがあり、

そういうのが人生諦めを達観しているような

ダルガードにとっては明るく嬉しく思うのは当然なのだ。

 

それにしてもなぜダルガードが呪われているのか。

それは決してダルガードのせいではなく、

父王とその先代王のせいなのだ。

呪術師を多く囲い戦争に勝利しておきながら

その呪術師の力をおそれ騙し討ちで虐殺したダルガードの祖父。

殺された呪術師の弟子だったある呪術師は(当時は見習いだったため殺されずにすんだ)

ダルガードの父王が賢王であったことからこの仕打ちを忘れようとしていたけれど、

ダルガードが生まれる際、父王が急いで城へと戻るときに

この呪術師を道から蹴落とす感じになり、

呪術師はあの恨みがまさに蘇ってきたのだった。

それで生まれてくる子に呪いをかけてやろうと呟いたのだけれど、

そのつぶやきは王には届かず、

聞いていたのは王と共にいた一人の近衛兵だけ。

でもその兵はそんな恐ろしいことを王に告げることが出来ず、

かくしてダルガードは父王から命を狙われるほどに疎まれることとなってしまった。

まさにダルガードにとっては身に覚えない、というか

父と祖父のせいでそんな目に遭ったというのに

原因を作った父はそんなこと露知らず

ダルガードを追いやろうと躍起になるだけ。

 

だけど、この事実をダルガードとリラは知ってしまうんだよね。

それで呪いを解くためにダルガードに呪いをかけた呪術師を探すのだけど、

彼女は既にこの世にいなくて‥。

 

父王が死に、ダルガードが国王になっても

呪われた黒獅子であることから

城内だけでなく王国内にも味方がいない状態のダルガード。

もちろん、義母である王太后一派もダルガードの義弟を

国王に推すためダルガードを排除しようと企んでいる。

だけど、リラの献身的な態度とダルガードの優しさに

徐々に味方が増えてくる。

そのうちの一人がゼグ。

彼はあのダルガードが生まれる際に呪いの言葉を聞いた唯一の兵だった人物だ。

それにリラが堂々としているのと

彼は事ある度にダルガードに

正しい事をしていれば認めてくれる人は絶対いる、と

言い続けていたため、

ダルガードも自分のせいで‥と思い悩むことも少なくなり、

リラに引きずられるように前向きになっていくのが良かった!!

 

しかしどんなに好き合っていても二人の体格差は如何ともし難い。

身長1m差でどうやってBでL的なことを?という悩みについては

これにはちゃんと抜け道?がありましてww

 

それにしても唯一モヤっている点があって、

それは実はダルガードの父は

なぜダルガードが黒獅子頭で生まれたのか

実は理由を知っていたというものだ。

呪術師が父王へ手紙を送っていたので知っていたはずなのよね。

それでもダルガードを排除しようとし続けていたのは

賢王である自分の失敗やその父の悪行を

皆に知られることを恐れていたのではないか、と思っている。

ここははっきりと父の気持ちが書かれていなかったので

想像するしかない。

 

後半は王としてのダルガードの成長物語。

彼は決して王として英才教育を受けられていたわけではない。

呪われた身は不死でもあったため

厳しい戦地でも死なず毒を盛られても死ななかっただけ。

リラが彼を支えダルガードが成長していく様がいい。

リラは公私ともに最高のパートナーだね照れ

郭国のスピンも読んでみたいな〜。

 

H度ドキドキドキドキドキドキ

ストーリー度満月満月満月満月やや欠け月

 

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