原稿をいただけるまで
先生のお傍を離れません


新年最初のレビュー作品は何にしようかと考え、
やっぱり幸せ気分になる好きな作品にしようと!
(ちょっとホロリもするけれど・・・)
ということで、もふもふです!
そして健気っ子!!
大晦日にやった「2016年BL総括「ああ、読んで良かったBLランキング」 」でも
小説部門4位にランクインさせた作品です!

榛名さんのはこれまでも結構もふもふを読んでいたんだけど、
ちみっこは可愛いけれど、どこかもう一つ物足りなさがあったのね。
でも今回はもふもふも恋愛も言うことなし!!
どちらも十分堪能させていただきました!
第二弾を出して欲しいくらいです。


榛名 悠著「ニャンと素敵な恋魔法」
ニャンと素敵な恋魔法 (プリズム文庫)/榛名 悠
¥700 Amazon.co.jp
スランプ中の作家、篠森のもとに、ある日なぞの生き物がやってきた。黒い雨合羽のようなものを身につけ、背中にはミニチュアの箒を背負っている。どう見ても黒猫にしか見えない存在は、小説の続きを書いてほしいと篠森に訴える。そして、目の前で猫から人間へと姿を変え、腹をすかせた篠森のために食事の用意までしてくれた。自分は夢を見ているのだろうか…!?


こんな可愛い子が押し掛けてきたら・・・嬉しいわーー!!
以下は私の読書メーターの感想。
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とぉ〜っても可愛く面白くて大満足な一冊!
榛名さんのモフモフ作品はこれまでも何冊か読んだんですが、
何かちょっと足りない感がありましたが、
これはラスクが篠森を好きになった理由も篠森がラスクを好きになった流れも、
とても自然で納得のいくものでした。
何よりラスクのご主人様のために大好きな本の続きを書いてもらいたくて
篠森にあれこれ尽くす健気さにキュンキュン。篠森の心の動きも理解できます。
ネコ姿になると好奇心旺盛になって遊んじゃうラスクの姿も萌える。
カディルのことは悲しくなりましたが、読み聞かせのシーンはジンときた。
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冒頭から私はすっかり心を奪われてしまいました!
ラスクが作家である藤森に宛てたファンレターからはじまるの。
それがまたつたない日本語でひらがなが多いし、
極めつけは差出人が「カディル様の使い魔ラスク」となっているのね。
そりゃもらった方は子供が書いたんだと思うじゃない?
使い魔云々というのも、ファンタジー本だからそれになぞっているというか。
まさか藤森は本当に魔界から手紙がやってきただなんて思わないよねー!
ラスクは早く藤森の著書である「パンダッパン」シリーズの続きが読みたくて
藤森に催促の手紙を送り続けるんですね。
理由はもちろん面白いので続きがどうなるのか気になるって言うのもあるけれど、
お師匠であるカディル様が毒に冒され病床に伏せているので、
カディル様のためにも続きを所望していたの。
カディルもまたこの本のファンなので。
だけど藤森は一時の勢いはどこへやら、今はすっかりスランプで書けなくなっていた。
酒を飲み、身の回りもだらしなく、本当に自堕落を絵に描いたような生活を送っていたんですね。
そこで業を煮やしてやってきたのがラスクだった。
しかもクロネコの姿で!!!

このラスクが藤森の部屋へやってきた描写も笑えました!!ww
藤森とのやりとりも笑えたし。
とにかく唖然とするしかないよね。だってクロネコだもん!
もちろんラスクの本来の姿は人型なので、藤森のお世話をするのには困らない
そう、ラスクは藤森がスランプなので身の回りの雑事やお世話をして、
藤森に早く続きを書いてもらいたいと思っているんです。

とにかくね、このへんてこな同居生活が読み手はとても楽しく感じたんです!
藤森のライバル作家が実はラスク達と同じ魔法使い仲間だったりとかで、
藤森も徐々にラスク達を受け入れざるをえなくなってくるんだよね。

しかも最初はラスクをうざく思っていた藤森も
ラスクのピュアで健気な姿にほだされていくのが手に取るようにわかるのだ。
本当にラスクが可愛い!
腹黒さなんて何もない、ただひたすらに信じて、藤森につくす。
だけど猫の姿でいると、猫の本能には負けてしまうところなんかも
なかなかの芸の細かさで、私は好きだなぁ。
(階段で遊んじゃったり、風船で空を飛びたいとかww)

人の姿でも猫の姿でもラスクの可愛さは変わりません!
藤森がラスクによって段々とまた以前のような本を書く決意をするのも自然でした。
むさいオッサンからカッコいい作家様へと変貌していくのも
よくわかる展開になっています!

面白くて一気読み出来ちゃいます!
ただちょっと悲しいことも作中には起こるんだけど、
全体的にはそれを上回る楽しさで
終始微笑ましく読む事ができましたねー!
一番のお気に入りシーンは読み聞かせのところでしょうか。
ラスクが本当にこのシリーズのファンだというのと、
カディルの弟子達への慈愛の気持ちが伝わってきます。

ラストには藤森の小さい頃のSSが収録されているんだけど、
なるほど、互いに気付かないだけでそういう出会いがあったんだなぁ。
まさかパンダッパンのモデルが・・・なるほど!

イラスト担当の一夜さんが描いたパンダッパンも可愛くて良かった!

是非是非もふもふスキーな方にもそうでない方にも
オススメしたい作品だなって思っております。

H度ドキドキドキドキ
ストーリー度満月満月満月満月半月



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