好きなら、もっと執着してください。



新刊で読んでいたのに、すっかりレビューを怠り一年が経過ガーン
ついには10月にHOLLY NOVELSから本作を含む番外編集が出る予定とかで、
慌ててレビューしております。

本作はコミックス「キャッスルマンゴー1 」のその後の話になっているので、
キャッスルマンゴー1 」からお読みすることをオススメいたします(*^^*)
とは言え、表題作である「リバーズエンド」はコミックスの前に掲載雑誌付録小冊子として発表されていたので、
読む順番として私の推薦は

本ノベルズ「リバーズエンド」➡コミックス「キャッスルマンゴー1 」➡本ノベルズ同時収録「god blees you」

かなー?なんて思ってます。もちろん普通にコミックス➡ノベルズでも全然問題ないです。
これは私が勝手に感じた事ですが、
十亀の過去を知るとコミックスだけだとあまりつかみどころのない十亀の事がよくわかって、
思わず肩入れしちゃうんですよね。
なので、「リバーズエンド」からをオススメしたかったの。

小冊子のリバーズエンドはレビューしているので、
今回ノベルズをレビューするにあたり、同じ作品名が二つになっちゃうから、
最初にレビューしたリバーズエンドは「リバーズエンド(小冊子) 」として本作と混同しないようにしました!


木原 音瀬著「リバーズエンド」
リバーズエンド (Holly NOVELS)/蒼竜社
¥900 Amazon.co.jp
十亀にとって高校も友達もどうでもよくて、父親がつくった借金の返済に追われ、バイトをしながら姉弟と一日をなんとか食べて生きること、それがすべてだった。そんな時、ふとしたきっかけから同じクラスの二宮と口を利くようになり、彼の明るさに十亀の心は少しずつ癒されていく。しかし、二宮にほのかな想いを感じはじめた矢先、哀しい運命が十七歳の十亀を待ちかまえていた—。表題作に加え、大人に成長した十亀が優しい恋人・万と出会い、映画監督への道を歩み始めた「今」の葛藤を描いた書き下ろしを収録。



表題作は既にレビューしているため、「god blees you」のレビューをいたします。
こちらは十亀と万が晴れて恋人同士になった後の話ですね。
二人とも不器用だし、あまり言葉も多くはないので、ちょっち心配w
いや、私が心配してどーすんだってわけなんですが。

でも案の定、早速二人に不穏な空気が……。
大学生になった万は多忙で不規則なスケジュールの十亀が北海道旅行に誘ってくれた事がとても嬉しくて、旅行を楽しみにしていたんだけど、
急な仕事が十亀に入ってしまいキャンセルに。
じゃあ自分もアルバイトスタッフとして十亀と一緒に働くと言ったのだが、遊びしゃないんだから…と、十亀に怒られすっかりむくれてしまったのだ。

なんだかねーww
これだけ見たら痴話喧嘩だから好きにして~って感じなんですが、
いつも十亀のスケジュールは読めないのでまともに旅行したりデートしたりもできないのね。
だから万にしてみたら北海道行きが凄く嬉しい事だったのに、
しかも十亀には怒られるしむくれる気持ちは痛いほどよくわかるの。

それにしても万は漫画の頃に比べたら甘えたさんで、とても可愛くなりましたね(´艸`)
あの頃は尖っていたからさ。

そんなわけで、万が怒って十亀のアパートから飛び出しそのまま連絡を絶っちゃうのね。
すると、もっと十亀に頑張って欲しいのに、一応電話は何度もすれど、
万が別れたいなら仕方ないかな…なんて諦めの境地でいるんですよ!!!


おい、ゴルァ!!むかっ
なんでそんな簡単に万を諦めるんじゃー!ヾ(。`Д´。)ノ


ちょっとねぇ、この十亀には正直イライラさせられました!
しかも、この後は撮影時でずっと十亀は留守にしてしまうし。
もちろん、撮影の合間に万に電話をかけたりはしてるんだけど、
万が電話にずっと出ないとわかると焦りよりもやはり諦めなんですよねー>_<

十亀はさ、あの高校時代に家族をあんな形で失い、大事なモノは自分の前からなくなるんだ…という、一種の刷り込みみたいのがあると思うのよね。
それに万は自分よりうんと若いので他に興味が出たり、好きな人が現れてもしょうがないやって思ってる。

うーん…。きっとそういうのは十亀の防衛本能がさせてるんだろうけど。。。そう、思っていた方が本当にそうなってしまった時のショックが和らぐというかさ。
事実、諦めることで現実を受け入れていかないと、
十亀にとっては辛い辛い現実ばかりだったんだもの(ノ◇≦。)
それは「リバーズエンド」を読むとよくわかるのね。


だけど、そんな風に扱われる万にしてみたらたまったもんじゃない!!

本当に自分が好きなら諦めずにもっともっと執着してよ!!って願うのは当然だ。
万はそういう意味では、コミックス後半から、自分に素直に行動するようになったよね。
十亀のことが大好きで、振られても、ずっと待っていた万。
すぐに諦め癖がでちゃう十亀に対して、絶対に諦めない万なので、
こういう万の良さが十亀にも良い方に影響するといいな。
だって、十亀、仕事もすごく出来るのに、そこでも諦め癖が出ちゃうからもったいないよ~。

そうそう、今回のこの話は約8割くらいが十亀の仕事のことで占められています。
AVの監督をやっていた十亀だけれど、その感性とかは映像作家として良い才能を持っている。
しかも現場の空気を読むのにも長けているし、人の使い方をよく知っている。
仕事勘がいいとでもいうのでしょうか。一緒に仕事をする人はとても仕事がしやすいみたい。
そんな十亀の仕事っぷりが今回読めて違う一面に惹かれました。

だけど、万とのやりとりが逆に少なくて、
せっかく恋人同士になったというのにラブ面が薄くなってしまって
そこがんもったいなかったかなー。
仕事のところも楽しかったんだけどサ。
万とのこともコミックスではこれからだったので、ノベルズで期待していたから・・・
思っていたより二人のやりとりが少なくて残念だったの。。。。

でも、万が吉田くんに頼み込んで十亀が参加している映画のエキストラとしてやってくるところは
ニヤニヤしちゃいましたーww
愛ですな~ラブラブ
そんな万の一途な思いが十亀を将来囲うんだい!という発言に繋がっていくんだけどww
そういう万だからこそ、知らずに十亀を悲しい過去ごとすっぽり受けとめちゃうんですね。

他のことでは諦めてもこんな万を諦めて手放しちゃいかんよ、十亀!!


ということで10月に出るという番外編で、
二人が思いっきりいちゃこらしているのを読みたいです!


H度ドキドキドキドキ
ストーリー度満月満月満月満月半月





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