今日は特別失踪※によって、失踪宣告され死亡したAさんの財産を相続したBさん、Cさんについて書いてみます。
漁船の乗組員だったAさんは、2年前に起きた漁船沈没事故以来、行方不明です。事故当時Aさんはその漁船に乗っていました。事故から1年後、利害関係人であるBさん、Cさんが裁判所に特別失踪の請求をして、Aさんに失踪宣告がなされ、Aさんは法律上死亡したことになりました。
その後、相続人となったBさん、Cさん(両親、妻、子だと面倒なので、遠い親戚が相続したケースにします)が、Aさんの財産である1000万円を半分ずつの500万円をそれぞれ相続しました。
Bさんは、相続したお金を日常の生活費に使いました。
Cさんは、相続したお金をパチンコで全部スってしまいました。
その後、実はAさんが生きていたことが判明。ひょっこり現れたAさんは、失踪宣告を取り消しBさん、Cさんに相続した財産の返還を求めました。
この場合、Bさんは相続したお金を日常の生活費に使ったので全額返還しないといけませんが、Cさんは、相続したお金をパチンコで全部スっているので1円も返還する必要がありません。
このカラクリは「現に利益を受ける限度」あります。
Bさんは、使って生活費に使っていたので本来生活費に使うはずだった自分のお金が浮いており利益が残っているはず。
Cさんは、パチンコで全部スったので、利益は残っていません。
これは、32条2項の特別失踪の時だけで、1項の普通失踪ときは少し違います。
微妙な特別失踪で遺産を相続した人は、パチンコ屋で使ってしまうことをお勧めします。
※特別失踪とは、戦地に臨んだ者、沈没した船舶の中に在った者その他死亡の原因となるべき危難に遭遇し、危機が去った後1年間生死が明らかでないとき、利害関係人の請求によって危機が去った時に死亡したとみなすこと。
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