夏は焼けつくようで、水の冷たさが心地よい | 人生のサプリメント ― 蔵書より、今日のワンフレーズ

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楊家将〈下〉」(北方謙三/PHP研究所)より


『この土地が好きです。
 冬は荒涼として、その分、家の中の温かさがよく感じられ、
 夏は焼けつくようで、水の冷たさが心地よいのです。』(p41)



 ある婦人には、息子と娘が1人ずついました。


 息子は雨具を、娘は日焼け止めを、


 それぞれ主に売る仕事で独立して、手を離れていました。




 婦人は、雨が降るといつも憂鬱そうにしていました。


 友人が理由をたずねると、


 「こんな雨の日は、


  娘の商売があがったりなんじゃないかと心配でねぇ」




 かと思えば、婦人は晴れの日にも憂鬱そうにしています。


 また理由をきくと、


 「こんなに晴れているんじゃ、


  息子の商売があがったりなんじゃないかと心配でねぇ」




 そして曇りの日には……やっぱり憂鬱そうにしているのです。


 「こんな曇っていると、


  息子も娘も大して稼げないんじゃないかと心配でねぇ」




 晴れの日には娘が儲かり、


 雨の日には息子が儲かり、


 曇りの日には、息子も娘もほどほどに休める――


 と、捉えることだってできるはずなのに……。




 友人はそう考えて、


 つい憂鬱になってしまった、というお話でした。



 北方さん、良い本をありがとうございます。




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