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「スマイルズの世界的名著 自助論」(サミュエル・スマイルズ/三笠書房)より
『ウェリントン将軍は...
フランダースおよびオランダとの戦いに参加し、
軍人としての第一歩を踏み出した...
そこで彼は、
軍における実務処理や統率のまずさが
将兵たちの士気をくじく原因となることを
身をもって学んだ。』(p152)
軍に限らず、組織とは人間集団。
将軍のような重席は、
集団行動である全軍の動きだけでなく、
個々人の感情の動物としての機微も
把握してこそ務まります。
極端な話、飲まず食わずで何日も戦い続けろ、
と命じても土台無理な話です。
部下の人間としての生態を無視しているのですから。
しかしこれと原理的に同じことを、
部下に強いている企業やリーダーは、
意外に多いものです。
市場動向や新商品のアイデアなど、
何をどう出力して利益を上げるかは重要です。
ただ、そこにばかり気を置きすぎ、
利益という「手段」を「目的」と取り違えると、
組織内のムダ、規律の低下など、
堅実さを要する改善事項をしばしば黙殺してしまいます。
何のために働いているのかを不鮮明にし、
真綿で首を絞めるように従業員の意欲を奪う、
目に見えない厄介なロスにもかかわらず、です。
優れたリーダーとは、
リーダーシップだけでは成り立ちません。
組織を物心両面で堅実に下支えする能力や仕組み、
フォロワーシップを組織に配置できてこそ、
初めてリーダーシップが充分に機能するのです。
スマイルズさん、良い本をありがとうございます。
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人格なくして名将なし度:★★★★☆
