Ventuno.本レビュー9回目。宮部みゆき「ステップファザー・ステップ」 | 5D's blog

Ventuno.本レビュー9回目。宮部みゆき「ステップファザー・ステップ」

以下背表紙より

中学生の双子の兄弟が住む家に落っこちてきたのは、なんとプロの泥棒だった。そして、一緒に暮らし始めた3人。まるで父子のような(!?)家庭生活がスタートする。次々と起こる7つの事件に、ユーモアあふれる3人の会話。宮部みゆきがお贈りする、C・ライス『スイート・ホーム殺人事件』にも匹敵する大傑作!


宮部みゆきの作品は久しぶりに読んだ。
今まで読んだのが重い淡々としたのが主だったので、
今作は非常に楽しく読めた。が、その分引き込まれる魅力は少なかったかな。
内容は上記にある様に、クライムコメディってものにジャンル分けされるかと。
設定や事件は突飛なものが多いが、
ステップファザー(継父)と双子のやり取り、
ステップファザーの気持ちの移り変わりが手に取る様に分かり、
最後までこのまま親子の関係が続けば良いのに、と思いながら読んだ。

中でとても印象に残ったのは
「男は女にはなれないし、女も男にはなれない。だから、男は女に、女は男に、時には平気で残酷な事をする事ができる。だが、男も女も、誰でも必ず一度は子供であった事はあるもので、だから子供には残酷な仕打ちをすることができないのだ」
という1文。
なるほどなと思った。

ブレイブストーリーの100倍面白いので是非どうぞ。

10点中・・・6点

ステップファザ-・ステップ (講談社文庫)/宮部 みゆき

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