undici.本レビュー3回目。東野圭吾「片想い」 | 5D's blog

undici.本レビュー3回目。東野圭吾「片想い」

以下背表紙より抜粋。

「十年ぶりに再会した美月は、男の姿をしていた。彼女から、殺人を告白された哲朗は、美月の親友である妻とともに、彼女をかくまうが…。十年という歳月は、かつての仲間たちを、そして自分を、変えてしまったのだろうか。過ぎ去った青春の日々を裏切るまいとする仲間たちを描いた、傑作長篇ミステリー。」


題名だけ見て、ああラブストーリーなんだろうな、
という陳腐な発想しか出来ない僕は馬鹿だ。
今作でも東野氏得意の、問題提起が光っている。
男とは何か、女とは何か・・・。
ただ染色体が少し違うだけで、男女を差別してしまっていいのだろうか?
男性の心を持って生まれた女性、その逆もしかり。
本当の性って何なのか?
でもそれ以上に、人間同士の心のつながりがうまく書かれている。
メビウスの帯。それは僕らの中にいつも存在しているんだ。

男って何か、女って何か。
そんなことを考えた時に是非手に取ってみて下さい。

10点中・・・8点



片想い (文春文庫)/東野 圭吾

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