4月10日(木)
ついについにこの日が来ました。
『アメリカン・サイコ』の観劇。
映画版の予告編を見ると、めっちゃスプラッターで怖い。
去年の夏に髙木くんが主演したドラマ、『怖れ』も相当怖くて、本当は見たくなかったのに、ミュージカルでスプラッターって何なんだよ。
でも、この舞台のために髙木くんがどれだけ我慢して、どれだけ努力したかを知っているから、こっちだって逃げるわけにはいかない。←仇なの?
駅から劇場に向かう途中のポスターコーナー。
バレエも観てみたいよね、というと「まじか?」という顔でこちらを見る娘。
いや、バレエ鑑賞はさすがに…テレビでします。(でも、『ジゼル』観たいねえ)
いつ来ても明るくて広々とした空間が気持ちいい新国立劇場。
ガラスの屈折率のせいで、視界がゆがむ。
異世界に向かうようで楽しい。
公演はまだまだ続くので詳しいことは書けませんが、まず髙木くんの成長にびっくり。
以前出演したミュージカルの時は、ちゃんと歌えて踊れていたのに、自信がないせいで声の線が細く感じられました。
が、今回はひとり座長ということで覚悟ができたんでしょうか、堂々たる声量の歌声でした。
ほとんど出ずっぱりで、歌もセリフも大量にあって、絶叫シーンまであって、喉を傷めないといいなあと心配するほど。
スプラッターの件については、映画よりソフトだったので大丈夫。
っていうか、その後の休憩に入る直前のあの笑顔よ!
許す、すべてを!←殺人は犯罪です
英語のセリフについては、ニシコリの動画を最近どっぷり見ていたので、No Mondai。
英検4級ユーダイくんの英語に慣れて、なんだかちゃんと理解できましたわ。
髙木くんが「What’s your name?」って言ったとき、思わず「My name is Mark.」って言いそうになったわ。(嘘)
「It's good idea.」も、にやにやしちゃった。
サイコパスのシリアルキラーが主人公と聞いていたので、タイトルの『サイコ』は、サイコパスのことだと思っていたんだけど、そうではなくてもう少しセンシティブな意味のような気がしました。
80年代のアメリカって、80年代の日本(バブルでイケイケ)よりも、今の日本に近いような気がしました。
今と違ってルッキズムやヘイトに関してはあからさまで、だからこそ足を引っ張られて落ちていくことを怖がるということなのかと。
失敗は許されない。
成功モデルと失敗モデルが明確で、理想の自分ではいられないことに自覚的。
部隊ではそれほどはっきり描かれてはいなかったけど、主人公のパトリックの成功モデルが、親の会社を受け継いで会社を大きくした現アメリカ大統領のトランプ氏。
自分も跡継ぎとして期待され、期待に答え続け、一見成功者と思われている自分の生活のうつろなことを知っているパトリック。
世の中にはもっと大切なこともあるだろう!と友だちに訴えながらも、それ以上の行動に出ることのできない自分。
繊細過ぎて引き裂かれていくパトリックは、痛々しくて哀しい。
考察についてはおいおいしていくとして、今回は80年代のアメリカが舞台だったので、幕間に流れる音楽が80年代の洋楽のヒット曲だったのが個人的にめっちゃ嬉しかった。
マドンナとかシンディー・ローパーとか聞いたら、元気出るよねえ。
人込み嫌い親子なので、都心で食事をすることは早々にあきらめて、娘の家の傍で食べることにする。
若者向けのメニューが並ぶが、娘とてもう若くはないはずなのだが…。
ネギやしし唐を美味しいと思うのは、年を取った証拠です。
サーモンのユッケ。
ミニミニもつ煮込み。
今回はあんまり外食せずに家で食べていましたので、この機会にたかる娘。(笑)
食べ終わった後、「今日は楽しい一日だった」と言ってくれてありがとう。
いつまでできるかわからないけど、またこんな風に過ごせるといいね。