あんまりポイントカードを持たないようにしています。

ポイント貯めても使わないから。

でも、北海道では圧倒的なシェアを誇るセイコーマートのカード『ペコマ』は、使っております。

 

職場のある建物に入っているコンビニがセイコーマートで、お昼に買い物をするときに、スムーズな支払いで貴重な昼休み時間を確保しようという目論みで使用しているもので、ポイントはやっぱり使えていません。

が、しかし。

意外とスムーズじゃないんですわ、支払い。

カードを出して「ペコマで支払います」と言い、ピッとレジにかざしてもらってからレシートが出るまでに時間がかかる。

でも残額を確認するためにも、レシートはもらわなければちょっと心配だ。

こんなことなら、おつりのないようにきっちり現金で払った方が早いと思うの。

もやもや。

 

そして、これは私だけだと思うのですが、『ペコマ』が正しいのだったか『ペコパ』が正しいのだったか時々わからなくなり、「ペコ…でお願いします」とごまかすこと多々あり。

っていうか、堂々と『ペコパ』でお願いしちゃったことあるし。(時は戻さなくてもスルーしてもらえてよかった)

なんで『ペコマ』なんだよう!

『セコマ』でいいじゃないかよう!

…すみません。そろそろちゃんと覚えるように努力します。

 

 

本日の読書:花火・来訪者 他十一篇 永井荷風

 

 

カバー表より

『祭典と騒乱の記憶から奇妙な国の歴史を浮かび上がらせる「花火」、エロスの果てに超現実を垣間見せる「夏すがた」、江戸情調を文章に醇化した戦前の小説、随筆を精選した。「来訪者」は、戦中に執筆、終戦直後、発表の実験小説。贋作問題と凄愴の趣を込めた男女の交情に、「四谷怪談」や夢の世界が虚実相半ばして交響する問題作。』

 

目次

・花火

・曇天

・怠倦

・銀座界隈

・花より雨に

・蟲干

・初硯

・夏すがた

・にくまれぐち

・あぢさゐ

・女中のはなし

・来訪者

・夢

 

永井荷風にとって小説と随筆の間が極めて近いことを改めて感じた。

決して私小説ではないのに、随筆だと思って読んでいるといつの間にか小説の世界に迷い込んでしまう。

きらびやかではない、いぶし銀の華やかさ。

「女中のはなし」「来訪者」など、読んでいてぞくぞくする。

 

偏屈で頑固で、身近にいたら絶対困らされるだろう困った爺さんだけど、すごく好き。

洋行帰りで江戸趣味で、本質を抑えているからこその、同時代の日本への止まらない苦言。

上っ面だけの洋風にかぶれ、美しい日本の風習を捨て、ただ時代に踊らされているような日本人を嘆く荷風は、今の日本をなんというだろうか。

 

新潮社と森鴎外の確執は知らなかった。

森鴎外の死に際して、新潮社の出した記事「鷗外博士は翻訳こそしたが彼の仕事が文壇にとってどれだけ意義あるものかは疑わしい。」

これに激怒して、荷風は新潮社からの作品の出版を断ったという。

ちなみに、現在は森鴎外の本も永井荷風の本も新潮社から出版されています。

荷風からしたら不本意かもしれないけれど、読者としては、ああよかった。