午前中、最近にしては珍しく、大人げなくも腹立たしい出来事がありました。
ぷんすかぷんと、10さんに怒りをぶちまけておりますと、10さんも「ちょっとこれ見てよ。心当たりのない変なメールが来たんだよ」と言います。
そういうのって今更珍しくもなんともないのでは?と思いつつ、そのショートメールを送った電話番号を検索しましたら、案の定迷惑メールであることが判明。
「慌てて、URLをぽちっとしないようにね」と、今後の対応も一通り10さんに教えて、さてお昼ご飯の時間です。
リフォームの業者さんが作業中は食べ始めるわけにもいかず、『ニュースな会』を見ながらスマホをいじっていたら、メール着信のお知らせが。
差出人は新潮社です。
え?え?
どういうこと?
最近新潮社の本買ったっけ?
…覚えてない。
何かプレゼントの応募したっけ?
…そんな記憶はない。
まさか執筆依頼?
んなわけない。
しかし…しかし…「慌ててURLをぽちっとしないようにね」と10さんに言ったばかりではないか。
浮かれて大変なことをやらかしたら、それこそ目も当てられない。
そもそも午前中の腹立たしい出来事というのもスマホがらみのことで、どうも今日はスマホと相性が悪いのかもしれない。
本日のリフォーム作業が終了して、業者さんが帰った後『ニュースな会』を見ながらお昼ご飯を食べ…ながらもメールが気になって気になって。
のっけからURLを押さないように身構えてしまいましたが、まず本文を読むことが肝要。(差出人の名前しか見ていなかった)
本文を読んだら、即行URLをぽちりましたよ。
一瞬たりとも躊躇なし。
何って、『十二国記』の新作でしたよ。
去年の10月、『白銀の墟 玄の月』が発売された折に、次作の短編を先行配信するので、読みたい人は登録してねってやつに登録してたんだった!
すっかり忘れてた。
というわけで、読みました。
どこまでも泰麒は不憫だなと思いつつ、こんなにも多くの人が彼のことを心から心配してくれていることがありがたい。
十二国の世界と蓬莱(私たちが住む世界)の違いは数々ありますが、やはり現代の日本で生まれ育った人間が実感として感じえなかったものを目の当たりにし、道徳的に許されないことを十二国の世界では当たり前とすることの大変さ、心身にかかる負担が理解できました。
一面から見た正義ではなく、多面から正義も悪も合わせ受け止める世界観。
誰でも、どんな立場の人でも、仙人でも、できることしかできないのだから、できることで最善を尽すしかないという単純だけど難しい現実。
短篇ですが、読みごたえはたっぷり。
この先長篇が出ることはもうないようですが、こうやって短編で少しずつでも十二国の世界を知ることができたら嬉しいのだけど。
朱晶、もう出ないのかなあ。
あと楽俊とか延王も。
本の発売が楽しみです。