うちのテレビは、何事もなければたいていテレビ朝日にチャンネルがあっています。
それというのも、札幌に住んでいたころは、テレ朝系のHTBが製作しているローカル番組ばっかり見ていたから。
朝も深夜も。間のクイズ番組も。

というわけで、札幌時代の朝は「イチオシ!モーニング」を見ていたのですが、東京では当然これをやっていません。
東京標準で考えると、「イチモニ」の方がレアなんですけどね。
しょうがないのでテレ朝の朝の情報番組「グッド・モーニング」を毎朝見ています。

4月になってから番組のテーマソングが変わりました。
で、その「グッド・モーニング♪」のメロディが、デヴィッド・ボウイの「レッツ・ダンス♪」に聞こえるの。
同じじゃないけど、似てるのよ。

そんなわけで、世界中でただ一人、毎朝「レッツ・ダンス♪」とついうっかり歌っております。
来月になったら「グッド・モーニング♪」って歌えるようになっているかしら。
そうして少しずつ、人は変化に慣れていくものなのね。
(林先生の「ことば検定」には、前のめりで慣れました(笑))


本日の読書:三の隣は五号室 長嶋有

三の隣は五号室三の隣は五号室
1,512円
Amazon



Amazonより
『傷心のOLがいた。秘密を抱えた男がいた。病を得た伴侶が、異国の者が、単身赴任者が、どら息子が、居候が、苦学生が、ここにいた。―そして全員が去った。それぞれの跡形を残して。』

面白かったです。
が、「どこが?」と聞かれると、はて…?と思う。
ドラマチックなことは何一つない…わけでもないような気もしてきたし、困ったぞ。

変な間取りの第一藤岡荘の5号室に住んだ歴代住人の暮らしぶりを、ゆるいつながりでもって書いてある。
本当なら定点観測と言っていいと思うのだけど、時系列がランダムなので、今一つ観測感がない。

しかし登場人物の誰ともひとしく距離を置きながら観察する語り手の視点は、まさしく神の視点。
本人たちが知らないことも、語り手は知っている。
語り手とは部屋そのものなのか?
直接声を出して語らないだけで、家はすべてを見てきているのだから。

1966年から50年ばかりの間に住んだ13人。
共通点は同じ部屋に住んだことだけ。
それだけの小説ですが、人物それぞれのおかしみや哀しみに、さわさわと心が揺れました。
最後は愛しさをも感じるくらい。
多分とぼけた調子の書きっぷりが、いい感じにワンクッションおいてくれたのだろう。

さて、変な間取りというのが住人各者の共通認識ですが、私が思うに、トイレと玄関の場所を逆にすれば実用的だったと思います。
玄関を入ってすぐ台所。
左側にトイレ、洗濯機置き場、お風呂の順にあれば、使いやすいでしょうが。
そしてお風呂のドアは、普通内開き。
なんて、間取りを見るだけでも、いろいろ妄想できて楽しかったです。


ペタしてね
BGMはPaul Davis『Cool Night』でした。