バスガイドさんになりたいと思ったことある?

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子どもの頃はバスが苦手でしたから、バスガイドさんになりたいと思ったことはございません。
今は毎日バスに乗って通勤していますけど、未だにバスに愛は感じないなあ。

ちょうど朝の通勤時間帯に雪が降ったので、いつもより30分以上早い電車で出勤しました。
通勤時間帯に2本しか走っていないバスのうち、早い方のバスに座って乗るためです。
いつもは車出勤の後輩が今日ばかりはバスで出勤したように、いつもは乗らない人が大勢バスに乗ることを予測しての行動は、大あたりと言っていいでしょう。

油断しましたが、朝バスで来た人は帰りもバスで帰る。
ぎゅうぎゅうでございました。
たまたま後輩とバスで一緒になり、作者がやっつけで片づけたような「アルスラーン戦記」と、作者が亡くなった後も別の作者が丁寧に話を受け継いでいる「グイン・サーガ」と、どちらが納得できるだろうかなんて話から、そういえば「創竜伝」は終わったの?続いてるの?なんてことを言っていたら、「まだ終わっていないようですよ」と、見知らぬ女性から声をかけられました。

その後バスセンターにつくまでの間、そこそこいい年をした女性3人で田中芳樹の話を延々と語りあうことになりました。
どちらかというと人見知りで無口な私と後輩に対して、終始話をリードしてくれた見知らぬ女性。
毎日乗っている通勤バスの中で、こんなこともあるんだなあ。

結論としては、田中芳樹作品の中では「銀英伝」が一番好きってことになりました。
私は何と言ってもヤン・ウェンリーが好きなのですが、彼女はラインハルト推しだそうで、後輩は世界観が好き、と、好きポイントはそれぞれで、それがまた楽しいなあと思いました。
ちょっと読書会っぽくて面白い体験でしたよ。


本日の読書:きみはいい子 中脇初枝



Amazonより
『夕方五時までは家に帰らせてもらえないこども。娘に手を上げてしまう母親。求めていた、たったひとつのもの―。それぞれの家にそれぞれの事情がある。それでもみんなこの町で、いろんなものを抱えて生きている。心を揺さぶる感動作。』

目次
・サンタさんの来ない家
・べっぴんさん
・うそつき
・こんにちは、さようなら
・うばすて山

虐待を受ける子ども、虐待をしてしまう親。
どちらの視点からも書かれている。
とても丁寧に。

親に殴られてても、自分を責めて親を求める心。
かわいいはずの子どもを殴らずにはいられない親。
自分を虐待した親が認知症になったら。
障害を持った子供と二人で生きていかなければならなくなったら。

誰もが人には言えないいろんな事情があって、思い通りにならないものを抱えて、それでも日常を生きていかなければならなくて。
この作品のようにきれいに納まらないことの方が、きっと世の中には多いと思う。

痛くて、苦しくて、震えがおきる。
それでも、小さな希望はどこかにあると信じたい。

2年連続で学級崩壊を起こしてしまった小学校教師のぼくは、子どもたちに宿題を出す。
「家族に抱きしめてもらってください」
劇的に何かが変わるわけではないが、家族に抱きしめてもらうことで、自分も、友達も、かけがえのない人間だと一瞬気づくことができる。
抱きしめてもらえなかった神田さんを、ぼくは抱きしめる。
「神田さんは、悪い子じゃないよ」

“たとえ別れても、二度と会わなくても、一緒にいた場所がなくなってしまったとしても幸せなひとときがあった記憶が、それからの一生を支えてくれる。どんなに不幸なことがあったとしても、その記憶が自分を救ってくれる。”

祈りのような、小説。

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