幼少の頃だ
保険屋のおばさんが飼えなくなったとかでうちにつれてきたのだ
初めてその猫を見たときは不気味なぬいぐるみかと思った
微動だにしないその猫は
真っ黒な風貌にキラリと光る猫目…
怖かった
とにかく怖かった
雑種とチンチラのハーフで長毛の黒猫
名前は私がつけた
マイケルだ
メスだったけどマイケルだ
マイケルはとても頭がよかった
どこにいてもマイケルは呼ぶとやってくる
いつの間にか私はマイケルのことが大好きになっていた
思い出がたくさんできた
一緒に花火を見たことや
私が体調を崩したとき
見舞いに私の顔を舐めてくれたこと(これは毛がべたべたしてちょっと嫌だった)
そんなマイケルがいなくなり
また新しい猫がやってきた
中学一年生の春だった
三毛猫(メス)
子猫をもらってきたのだ
この猫がオスだったらなぁ~高く売れたのにね~
という会話が家族間で何度も話題になった
この猫は私には懐いていなかった
なぜなら私がしつこく追いかけまわすからだ
猫は自由を好む生き物が故に
自分を拘束するような人間を嫌う傾向にあった
まさに私は猫の嫌う人間のど真ん中(ストライクゾーン)だったので仕方がない
この猫はお客様が大好きな猫だった
例えどこで寝ていようとも来客があれば
玄関まで出向き
『にゃ~ん♪』と猫なで声で接客をし
お客様の足の周りにまとわりつくのだ
『あら~かわいい猫ちゃんね♪』と言わせるためだ
恐ろしい猫がいたもんだ
私にはそんな態度したことないではないか
まぁ嫌われていたので仕方がないが
この猫はどちらかといえば血の気が多いほうだったのかもしれない(対猫に関して)
猫を飼うと家に猫が寄ってくるという現象がうちにも存在した
うちの猫は喧嘩っ早かった
うちにやってきた猫には容赦なった
尻尾を爆発させ怒る猫を始めてみた
時々、怪我をして帰ってきた
そんなときはオロナインの出番だ
猫の回復力は凄まじい
ぱっくり開いた患部が次の日にはぴったりとくっついているのだ
野生すげー
来客以外にこの猫が起きてくる瞬間がある
それは母がお経をあげるときだ
信心深い猫がいたもんだ
お経を上げるときにお線香を焚くのだが
猫にとって強烈なにおいだと思うのだが・・・
そんな猫も去年の夏ごろにいなくなり
今、猫がいない
長いこと猫と暮らす生活に慣れてしまうとなんだか不思議な感じになる
次に我が家にやってきてくれるのはどんな猫なのだろうか
今から胸がわくわくしている
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