――数分後、梓が大量の缶を抱えてコンピューター室に戻って来て、皆がコンピューター室で会話をしていた。
「中村さんってイイ女だよな。ジュース奢ってくれたりしちゃうし。茂央じゃなくて俺の彼女だったらいいのに」
塚越がふざけ半分に梓を挑発する。
隠れぬ塚越の下心に対し、梓は軽く微笑みかえした。
「またこんな時ばっかり。あたしは高くつくよ。塚越くん、あたしと付き合ってみる?」
「止めとけ。人前じゃ、可愛らしい大抵の男が好むようなプリプリした女の子を演じてるが、本性を現すともうゴリラだから。付き合ってみるとよくわかんだよ」
茂央が軽くジョークを挟む。更にそれにむきになった梓が頬を膨らませる。
「悪かったね、ゴリラで」
梓が腕を組むと、内田清美が、梓ちゃん、梓ちゃん、と呼びかけ梓の耳元に手をあてる。
「茂央君ね、ヤキモチやいてんのよ。他の男にとられちゃマズいから。察してあげなさい、未来のお嫁さん」
「ちょっ、お嫁さんって話が突飛し過ぎ。大体、あたし達は友達以上恋人未満みたいなもんなんだから」
「そう? ウフフ……」
内田清美が右手を口にあてる。
茂央は長野邦子が一人、俯いているのに気付いた。
「どうしたの? 長野さん」
「いや、この場に、安田先生がいたら、きっと、もっと楽しいんだろうなって思って。こんな風に、楽しい時間がいつまでも続けばいいのにって思う」
茂央は長野邦子の肩に手を置いた。しかし長野邦子が置かれた手を見ると、茂央は申し訳なさげに手を引っ込める。
「あ、ゴメン。嫌だった?」
「いや、別に嫌じゃないわ」
「あ、そう。長野さん、俺達はそのためにここにいるんだ。安田先生が死んだら、もうこんな楽しく話し合うことなんか出来ない。安田先生が無事に助かって、この事件の収集がついたら、卒業までいくらでも話そう」
「そうね」
「中村さんってイイ女だよな。ジュース奢ってくれたりしちゃうし。茂央じゃなくて俺の彼女だったらいいのに」
塚越がふざけ半分に梓を挑発する。
隠れぬ塚越の下心に対し、梓は軽く微笑みかえした。
「またこんな時ばっかり。あたしは高くつくよ。塚越くん、あたしと付き合ってみる?」
「止めとけ。人前じゃ、可愛らしい大抵の男が好むようなプリプリした女の子を演じてるが、本性を現すともうゴリラだから。付き合ってみるとよくわかんだよ」
茂央が軽くジョークを挟む。更にそれにむきになった梓が頬を膨らませる。
「悪かったね、ゴリラで」
梓が腕を組むと、内田清美が、梓ちゃん、梓ちゃん、と呼びかけ梓の耳元に手をあてる。
「茂央君ね、ヤキモチやいてんのよ。他の男にとられちゃマズいから。察してあげなさい、未来のお嫁さん」
「ちょっ、お嫁さんって話が突飛し過ぎ。大体、あたし達は友達以上恋人未満みたいなもんなんだから」
「そう? ウフフ……」
内田清美が右手を口にあてる。
茂央は長野邦子が一人、俯いているのに気付いた。
「どうしたの? 長野さん」
「いや、この場に、安田先生がいたら、きっと、もっと楽しいんだろうなって思って。こんな風に、楽しい時間がいつまでも続けばいいのにって思う」
茂央は長野邦子の肩に手を置いた。しかし長野邦子が置かれた手を見ると、茂央は申し訳なさげに手を引っ込める。
「あ、ゴメン。嫌だった?」
「いや、別に嫌じゃないわ」
「あ、そう。長野さん、俺達はそのためにここにいるんだ。安田先生が死んだら、もうこんな楽しく話し合うことなんか出来ない。安田先生が無事に助かって、この事件の収集がついたら、卒業までいくらでも話そう」
「そうね」