さてさてまさかのモデルへのスカウトされちゃった花音(キョーコ)ちゃん。一体どーなるのかな?
⚠️「」→日本語版。『』→英語 。〈〉→ロシア語となっております。
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まさかのモデルへのスカウト。
私は驚いてしまった。実は、私は正確に言うと日本生まれじゃないのよね……。
以前パスポート申請する時に、藤道先生にお願いして母に手紙送った時の返信に委任状と共に古いパスポートが送られてきてハワイで産まれてる事が書いてあって驚いた経緯がある。
産まれて直ぐに日本に私を連れて帰国したらしい。ハワイにいたのは1歳になる直前迄の約1年間だったとも手紙には書いてあった。
何故、遠く離れたハワイで産んだのかは知らされてない。いつか話すからとしか手紙には書かれてなかったのである。
その為私は、アメリカとの二重国籍だと言うことが判明している。だから仕事用の興業ビザの申請はしなくても良かった。
なのでアメリカでも働く事ができる…勿論、芸能活動もしかりだ。でもその事を皆には隠して渡米した。
その事は、社長も知ってる。
それと…アメリカ国籍のパスポートの方には、ミドルネームまで記載されてたもんだから更にビックリ。
二重国籍の場合、日本への出生届には、記載せずとも大丈夫らしい。
ハワイ州への出生届には、記載したのでアメリカのパスポートにはミドルネームが入ってたのだ。
そのミドルネームは、Kanon(カノン)と記載されていた。
私の正式なアメリカ人名は、
Kyoko Kanon Mogami(キョーコ・カノン・モガミ)。
そう偶然にも、この変身後の姿に付けられた名前と一緒だった。漢字があるのかは分からないけど。
『どうかしら?カノン。貴女の仕草を見てね気に入っちゃったのよ。もしかして英国式かもしくは日本でもレディ教育受けてない?』
母の手紙を思い出していたら、アマンダさんが私の瞳をジーっと見つめてきた。
『綺麗な瞳ね、不思議と光の加減で薄いブルーが見える時があるわ。そう言った所はジュリと似てる所あるわね、貴女の場合はグリーンだけど。ん?でもよく見ると、肌の色は少し白人とは少し違うような……でも綺麗な肌してるわね。
日本人の血も入ってるってさっき言ってたけど、パッと見は殆ど欧米人ね。』
『そうでしょ。私も花音の瞳は気に入ってるのよ名前もね。』
その様子をライアンさんに説教していた、クーパパと宝田社長も聞いていた。
『花音をモデルにスカウトするつもりか?それなら俺の許可が必要になるが?一応、日本にある俺の芸能事務所に所属させてるんだけどな。』
社長が真っ正直に言ってしまい、ちょっと慌てたクーパパとジュリママ。
『ぼ、ボス!それはまだ言わなくても💦』
『何言ってるんだ。お前がお願いしてきたんだろうが。もしかしたら色んな所から声がかかるかもしれないから、安心出来るエージェントに入れときゃ大丈夫だろって、俺の所に連絡よこしたくせに。』
社長までもが、即興で即席設定作って演技に参戦してきた。
『あら?そうなの?もう日本のエージェントに所属してるのね。』
『ああ、元々日本産まれの英国育ちだから二重国籍の持ち主だったからな、日本での芸能活動が可能な子だったんだ。それもあって俺の事務所に入れた次第だ。今は2人の娘になったからアメリカ国籍に変更してるぞ。
なのでつい先日、アメリカにある関連エージェントに転属させた次第だ。日本の事務所とは、業務提携として登録は残してあるがな。でもまだ正式デビューはしていない。』
う~ん社長も色々と考えてたのね。何だか楽しそうに見えるけど、他にも何か企んでそうなのは気のせいかしらね😅
『一応エージェントには、入ってるのね……分かったわそれじゃ諦めるしかないわね。
是非ともカノンにオススメしたい仕事があったものだから。とある大手アパレルブランドの新商品の広告仕事でね、一応オーディションもあるんだけど、カノンだったら絶対に獲れると思うのよね!チャレンジしてみない?
うちに所属してるモデルも何人か受ける予定ではあるの。でも皆あんまりイメージに合ってないのよね、だから探してたのよイメージに合うモデルを。』
アマンダさんが目をギラギラして、少し興奮して提案してきた。大手企業の広告オーディションって~そんなの受けて大丈夫なの~😵💦
『確かに、まだ1つも仕事してないからな。花音のデビューにはいいかもしれんな。よし!花音、オーディション受けてみろ!』
『え?社長宜しいのですか?私は、モデルの仕事なんて全く未知の世界で未経験だし……演技レッスンは受けてますけど。』
『何事も経験だ、やってみなきゃ分からないだろう。不安ならPA(パーソナル・アシスタント)も付けてやってもいいぞ。クーにジュリ、娘にオーディション受けさせてやれ。』
社長が2人に言うと、クーパパとジュリママは顔を合わせて頷いた。
『そうね花音、社長の言うとおり何事も経験よ。オーディション受けてみなさい私達も応援するわ。何なら私が一流のモデルレッスンしてあげてもいいわ。』
『おっしゃあ!花音がオーディション勝ち取ったら盛大なパーティーするぞ!』
『おっそれ俺たちも参加していいか?クー。』
『2人の娘なら、いけるんじゃないか?話題性も出るだろうし。』
クーパパやライアンさん(一緒にいた男性も)がもうオーディションを勝ち取ったかの様にいるけど……本当にいいんだろうか?と言うか、オーディションにもし受かっちゃったら『花音』として全米デビュー(?)することになっちゃうけど!?
そもそもPAとして来てたのに、モー子さんのPAどうしよう……😓
私が困っていると、社長がコソッと耳打ちしてきた。
「琴南君の事なら安心しろ、社が君の代わりをしてくれている。後で交代要員も来る予定だ。」
「ほんまですか?」
私は思わず日本語(しかも京都弁)で大きく喋ってしまい、周囲の人達を驚かせてしまった。つい口を手で隠し照れてしまう仕草を見せると皆が注目。
『ほら今の見たでしょ、日本語喋ると京都弁になっちゃうのよ。』
『あら可愛い❤️意外なしぐさね😄あ、そうだわ。もう1つ聞くの忘れてたわ。カノンって歌は歌えるのかしら?』
『歌ですか?いえ……学校の授業と日本の事務所の養成所で少しトレーニングを受けたくらいですかね?』
実は、BOX"R"の打ち上げパーティーの時に、監督がカラオケボックスのパーティールームを貸しきってくれて、カラオケしながら打ち上げしたけれど…その時くらいしか私は人前で歌ったことがない。
しかも演歌歌っちゃったし…でも異様に盛り上がったのは覚えてる。
『そうなの?名前からしてもしかしたら歌や音楽関係もいけるのかしら?って思ったのよね。パッヘルバルのカノン(Canon)から取ったんじゃないかって。』
ああ、そう言えばカノンって色んな漢字で書けちゃうものね。そっちのカノンと勘違いしちゃったんだ。
『いや花音の名前は、英語で flower melody って意味だ。頭文字もCじゃなくてKになる。』
あれ?私のアメリカ国籍のパスポートにも、カノンはKから始まってたけど…普通は、欧米人からするとやっぱりCから始めるCanon(カノン)が一般的よね?
私にミドルネームが付いてることを知ってるのは、母と私以外だと片桐先生と藤道先生、そして実はショータローの両親も知っていたらしい。
今年の4月終わり頃に、女将さんと久しぶりに会ったときに教えてくれた。
ショータローは、知らない。アイツにアメリカとの二重国籍であることも教えてない。女将さんも教えていないとの事。
渡米する前に、母にも一応連絡は入れてある。その時に、ミドルネームの事を何と無しに聞いてみた。
その時に、ミドルネームを名付けたのは私ではないと。
誰が名付け親なのかはまだ教えられないと言われてしまったからだ。
私のミドルネームの『カノン』……誰が付けたんだろ?
→⑤に続く。
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サブタイトルにもある、『花の音』の意味は色々と考えて決めました。
最初は、こちらをメインタイトルにしようかと悩んだんですよね。
いくつかタイトル案はありました。
①『花の音~fairy princess~』
②『flower melody』
③『Fairy princess~花の音~』
④『flower princess & fairy prince』
④は、ちょっと違うかな?と思って直ぐに却下。
②は、単純すぎ。
最終的に、①か③に悩み③に決定しました。
それとキョーコの二重国籍設定は、別のifストーリーから引っ張ってきました(笑)
ただこちらでは、ハワイ滞在歴を1年に変更。
ミドルネームの名付け親の設定も同じ人です。もしかしたらこっちにも出てくるかも?