やれやれ長めになってしまった。短編話もこれで終わりです。さて、どーなるのかな?
後編も二部に分けます(笑)。三人称で展開されますので。ではどーぞ!
⚠️「」は、日本語。『』は、英語になっております。
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今年も、キョーコの誕生日が近づいていたある日のこと。
彼女は、事務所で宝田社長の孫娘であるマリアとグレイトフルパーティーの打ち合わせをしていた。
「ねぇねぇ、お姉さま。今年は、お姉さまの出た映画と蓮様やモー子さんが出た映画の打ち上げパーティーも兼ねてるんですのよね?」
「ええそうよ。だから去年より招待客増えちゃって…ほらレシピ増やしたのよ!裏方の厨房は、私に任せてマリアちゃん。」
胸を張ってキョーコは、沢山レシピが書かれたノートをマリアに見せた。
「お姉さま…今年は、レシピだけ前日に料理人達に教えればいいわ。お姉さまには、最初っからパーティーに参加して貰いますからね!」
「え!?マリアちゃん?」
マリアは、仁王立ちになってキョーコに突っぱねた。
そして、グレイトフルパーティーの前日。
午前中から、宝田社長の持つ迎賓館に沢山の料理人がやって来ていた。コック姿のキョーコが皆の前にマイクを持って現れたのである。
「いよっ!今年も待ってました~~!」
「今年も頑張りますよ、キョーコ料理長!」
「絶対に就職決めるぞ!頼んますキョーコ様!」
やんややんやとキョーコを上げる、料理人達。中には拝んでる人までいる😅
実は、去年のグレイトフルパーティーに参加した料理人達の殆どは、若手だったり調理学校に通っていた学生達だった。
その後、様々な高級レストランや有名パティスリー店、有名ホテルの厨房に採用されたり、中には店を構えて成功してる者もいるらしくジンクスが生まれてしまったとのこと。このグレイトフルパーティーに料理人として参加すれば将来安泰だと言う噂が立ってしまったらしい。
「では明日の料理のレシピを皆さんに教えますね。今年は、私も最初からパーティーに出なければならなくなってしまったので皆さんにお願いしたいと思っています。宜しくお願いします。」
キョーコが丁寧にお辞儀をすると、オオー!と料理人達が手を上げてきた。
「何か皆さんやけに張り切ってるけど、何なんだろ😅?」
キョーコは、噂やジンクスを知らなかった為に不思議がっていた。
それは兎も角、キョーコは色んなレシピを実際に作って、各料理担当・製菓担当の人達の前で教えていき、時には一緒に来ていた調理師学校の先生にまで関心を持たれてしまっていた。
レシピ本でも出した方が良いとまで言われながらも和気あいあいと料理を一通り教え終わると、明日の仕込みも作りはじめていた。
そんな時、厨房にミス・ジュリーウッズがやって来たのである。
「あーいたいたキョーコちゃん。ダーリンからここにいるって聞いてきたのよ。」
「ミューズ様?どうしてここに?」
「料理の方は、皆に教えたのよね?だったらこの子借りるわよ~~皆、後は宜しく頼んだわ!」
はーい!と皆が言って笑顔で手を振って送り出し、キョーコはミス・ジュリーウッズに手を引かれ厨房から引きずり出されてしまった。
「ミューズ様~~私に何のようですか?何か料理人の皆さんもやけに協力的だったような?」
「ん~~ふっふっふ、明日の為に今からエステ行くわよ!」
「へ…エステ😳💦!?」
キョーコは、言われるがままにミス・ジュリーウッズの車に乗せられ高級エステ店である『プル・ベル』へとやって来たのである。
「ここが…モー子さんが通ってると言う、高級エステ店🥺夢にまで見た高級感溢れるこのエントランス!アロマオイルの良い匂い!って…ちょっと待って、私そんなお金出せないし💦どうしよう?」
「キョーコちゃん大丈夫よ。誕生日プレゼントだってここのお代全部出してくれたらしいわ。あ、因みに言っとくけど蓮ちゃんやダーリンでもないわよ。友達でもないし、何でもキョーコちゃんのお母さんが出してくれたんだって。良かったじゃない、良いお母さんね。この際だから甘えちゃいなさいよ。」
ミス・ジュリーウッズがウインクをして教えたのである。
「え…お母さんが出してくれた?」
キョーコは、驚きつつもエステを受けることにしたのである。そして事務所へと戻ってきたら、今度は衣装部屋へと連れてこられた。
「よし!次は、このドレス一旦着てみて頂戴。」
「え?今度はドレス?」
言われるがままに、スタッフも一緒に何着も着せられスマホで撮られたりとキョーコの頭の中はハテナ状態に。
「何なの…今年のグレイトフルパーティー?去年と違うことが次々に起きてるんですけど~~💦」
そして、グレイトフルパーティー当日となった。キョーコは午前中は雑誌の取材を受けて、お昼は生放送のバラエティー番組に出演。
その際に、グレイトフルパーティーの話題とキョーコの誕生日ケーキのサプライズ登場があったりとして皆が祝福してくれたり、誕生日プレゼントがMCから生放送内で贈られたりと嬉しい事が続いていた。
夕方近くとなり某TV局でキョーコの元に社マネージャーが合流すると、キョーコは荷台を借りていて溢れんばかりの沢山の花束やプレゼントを乗せて運んでいた。
「だーっ💦キョーコちゃん何!?この膨大な量の花束やプレゼント!早く言ってくれれば良かったのに!」
「思ったより、誕生日プレゼントくれる人が多くて💦クリスマスプレゼントも兼ねてるからですかね?」
2人が話してると、近くにいたブリッジロックの3人とマネージャーもやって来たのである。
「おーいキョーコちゃん大丈夫?プレゼント荷台から溢れてるよ。車に全部乗るんかい💦」
「社さん、俺達事務所のワゴンで来てるからそっちに乗せてもいいよ。構わないよね?マネージャー。」
「ああどうせこの後、俺達もグレイトフルパーティーに行く予定だしその前に着替えるんで一旦事務所行くから。行き先一緒だろ?社さん構いませんよ。こっちにプレゼント全部乗せちゃえ!」
「すいませんね豊川マネも。」
マネージャー同士で、話し合いワゴン車の中にキョーコのプレゼントを入れたら、ブリッジロックのクリスマスプレゼントも一緒になって後部座席には2人しか乗れなくなってしまったので、社マネが運転する車に1人だけキョーコと一緒に乗ることに。
そこでブリッジのリーダーである光が、優生と慎一の計らいで乗ることに。
彼は、内心ドキドキしていた。キョーコの事をデビュー以来、タレント部の先輩として見ていたのもあるが異性として意識してるのもあったからだ。
「キョーコちゃん、今年のグレイトフルパーティーも楽しみにしてるからね。料理も美味しいんだろうな~。」
「ありがとうございます。今年も料理頑張りましたからね沢山食べていって下さいね。」
何気ない話をしながら事務所へと車を走らせて、到着するないなやキョーコは駐車場で待っていた奏江にいきなり手を捕まれ足早にミス・ジュリーウッズの移動美容室となってるトレーラーハウスへと連れてこられた。
「ビックリした~急に現れるんだもの。モー子さん待っててくれたの?まだパーティーには、全然間に合うと思うけど?」
「あんたの場合、ドレスアップに時間かかるんだから早く取り掛からないとダメでしょうが。」
「まぁまぁ2人とも。後は、私がやるから奏江ちゃんもやることあるんでしょ?」
ミス・ジュリーウッズが促すと奏江は、トレーラーから出ていった。
「じゃあまた後でね。」
「じゃあ、早速始めるわよ!キョーコちゃん。」
ミス・ジュリーウッズのヘアメイクが始まると同時に、迎賓館でも慌ただしくスタッフが動き始めていた。
後編②に続く。
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急遽、カテコライズにすることになりました。
思ったより長めの話になっちゃいましたね😅