しばらくまた三人称となったお話が続きます。
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『Treat or Treat🎃?』

朝から、業界最大手の芸能事務所のLMEプロダクション内ではその言葉がアチコチで飛び交っていた。
本日は、10月31日。先日の一族邂逅の翌々日の出来事である。ハロウィン本番の日を迎えていた。

ハロウィンの定番ワードだけでなく、この日はいつもと違う。毎年、LMEプロダクションでは嗜好を凝らしたイベントを行っているのだが…今年は、社長の命令で社員並びに所属するタレント全員が仮装して業務をこなせ!と言う無茶難題を下したのである。

社内で業務をこなす社員は、まだいいが…問題は所属タレント達やマネージャーと外回りの社員達である。
流石に、外回りの社員達は除外された。
他にも仕事に支障をきたす、マネージャーや俳優やタレント達も除外されたが中には自ら楽しんで仮装している者達もいた。

その中でも、バラエティー番組に出るタレントや芸人等は、その仮装した姿での出演。しかも移動するのにも仮装したままというスタイルをとっていたのである。
この取り組みは、各メディアにも通達が行っており、各局の朝の情報番組でも特集が組まれLMEの所属タレント達の仮装姿に注目していた。

そんな中で蓮とキョーコもまた、朝からある姿に仮装して各々の仕事先の現場へと参上しており、行く先々で注目を浴びまくり、写メまで撮られまくって、色んなタレントのインスタやブログに上げられていたのである。

「本当に蓮なんだよな…?それが本来の姿とは、今でも信じられないよ。」

TV局の廊下を歩きながら社さんに言われ、振り向いた蓮。因みに、その社さんもかなりの注目を浴びていた。
何せ、銀髪ロングのウィッグをかぶり度付きのシルバーのカラコンを入れている。服もまるでRPGに登場する賢者のような衣装を着ているのだから。

そして蓮はと言うと…髪を元の金髪に戻し、普段付けているカラコンを外して本来の瞳を見せている。
仕事の際は、カインをやっていた時に使用していた蓮ウィッグをかぶっての活動をしていた。
着ているのは白を基調した、エルフみたいな衣装でケープを羽織っている。腰に剣まで付けており、まるでお忍びで旅をしているエルフの王子様と、お供している宮廷の賢者と言った感じである。
異世界から現実世界に突如現れたかのような、二人の姿に女性陣の目がハートになりメロメロ状態になり、その場で卒倒するものまで現れた者だから騒然としてしまったという。

「社さんも似合ってますよ。ミス・ジュリーウッズの手にかかれば別人のようになれるんだから。あの人も魔法使いの姿になってたし。」

「何でまた俺まで、こんな姿にするんだよ…💧キョーコちゃんの姿にも驚いたけど…今ごろ大丈夫かなぁ?伯父さんが付いててくれるって言うから、一応は安心したけど。なんか不安…。しかし、その伯父さんやカイ君にヒビキ君までもがあんな格好するとはな。似合いすぎだっつーの💧」

一方でそのキョーコは、別のTV局で動物番組にゲスト出演していた。現場入りしたキョーコの姿に誰しもが驚いた。
キョーコは、金髪ゆるふわロングのウィッグをかぶり瞳は緑のカラコンを入れて白を基調とした、蓮と合わせたようなエルフ衣装に身を包んでいたのだから。
ミス・ジュリーウッズが言うに『エルフの王子様とお姫様』と豪語していた。
しかもその姿に違和感ゼロ。一緒に出演中の男性陣は完全にノックアウトされていた。

一緒にいた、京介は別の意味で注目を浴びている…💧
なにせ髪をオールバックにし白い帽子に真っ黒なサングラスをかけ黒スーツに身を纏い、白のロングコートにロングマフラーという…ヤクザの組長スタイルに誰しもが圧倒されてしまい、逃げ出す者もいたのだから。

カイとヒビキは、キョーコと一緒でエルフ衣装を着ており二人もまた金髪カツラをかぶっている。
その愛らしい姿が番組プロデューサーの目に止まり、二人も一緒に出て欲しいと言われ京介も快諾したので、三人で出演していた。
後日談となるのだが…カイ&ヒビキ兄弟はこの番組がキッカケで人気者となり、子役タレントデビューが決定しLMEに所属する事になったのである。

番組収録が終わり、キョーコ達はTV局のカフェで蓮達と合流すべく待ち合わせていた。

「伯父さん…何でまたそんなヤクザの組長みたいな、衣装選んだのよ💧私達みたいな衣装もあったのに。絶対に似合うと思って期待してたのよ!」

「俺は、ちょっとなぁ。そういうメルヘンな趣味ねえし。いいじゃねーか蓮と息子達はお前の趣味に合わせてくれたんだから。…にしても、その金髪カツラだと今度はお袋じゃなくて、俺のばあちゃんにソックリだな。」

キョーコは、曾祖母の話をしてきた京介に興味津々と質問してきた。

「それってイギリス人だっていう、私のひいおばあさんのことよね?どんな人だったの?」

「名前は、ジェシカ・アンダーソンって言ってな。イギリスのイングランド地方出身の女流作家だ。因みに、その父親は未だに存命。お前から見たら高祖父に当たるぞ。今はロンドン市内に5世代で住んでる。元・大学教授で考古学者。確か年は~百歳近かったような…?いや過ぎてんのか?どっちだっけ?」

首を傾げて考える京介に対して、周囲の人達はビックリ仰天した。

「あの…最上先生?その名前何か、聞き覚えあるんですけど?確か…昔いた、ハリウッドの大女優でしたよね?作家でもあったんですか?アカデミー賞も幾つも受賞してませんでしたっけ?」

隣のテーブル席に座ってた、中堅所の俳優が聞いてきた。

「え?いやそっちは違う。名前は同じだけど別人だよ。全くの赤の他人。でも、ばあ様とは知人だったって聞いてる。同姓同名って事で、知り合いを通じて出会って親交が生まれたらしいんだ。それがキッカケで、ばあ様原作小説の映画の主演までやったんだからな。因みにそれで初のアカデミー主演女優賞受賞したんだよなぁ。」

頷きながら周囲の人達にも、キョーコの曾祖母について説明していると…カフェテリアの向かい側の廊下から歩いて来る、見目麗しい金髪碧眼の王子様と銀髪銀眼の賢者が現れ周囲にいた女性達が目をハートにして、嬉しい悲鳴を上げまくっていた。

「おっ、来たな!妖精王子とお付きの賢者様が😁」

「蓮兄ちゃんー!ヤッシー!!コッチだよ!!」
「れんパパ~!!やっち~!!」

カイ&ヒビキが大きな声で蓮と社マネを呼ぶと、二人が気付いて足早にやって来た。

「ヒビキくん~😳💦俺の事は、パパって呼ばないってお願いしたよね?」

蓮は、先日京介にからかわれてパパ呼ばわりされてしまったのをキッカケに、ヒビキから『れんパパ』と言われるようになってしまったのである。

「すっかりパパ扱いされてるよな…本来の姿に戻ってるのにも関わらず。キョーコちゃんにも、キョコママって呼んでるし。二人とも何か笑えるよな~😁」

社マネまでもが、顔を赤らめている二人をからかってきておりカフェテリアにいた人々は、その様子を見てクスクス笑っている。
更に、全員の仮装姿にも見惚れていた。

「なんか1人除いて、別世界の住人がいるんですけど(笑)」
「うわっ!敦賀君、久遠の姿に戻ってるぞ!」
「皆仮装のクオリティ高い!!ファンタジー映画に出てくるエルフや賢者様に妖精みたい♥」
「何で一人だけヤクザの組長??」

カフェテリア内には他にも色んな仮装をしている、同じLME所属のタレント達もいて、アチコチで撮影会まで起きており蓮達も同様、他社のタレント達に頼まれ撮影会が発生。

そんな時である、今度は黒い悪魔衣装に身を纏った不破尚とビーグールのメンバーがカフェ前のエレベーターの中から出現し別の意味で注目されていた。
しかも、何だか不破尚はかなり不機嫌な様子を見せているのが、目にとっても分かる状態になっていたのである。

48へ。
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おいおい、またですか💧
しかも今度は、ビーグルのメンバーまで登場。
因みに、ショータローの衣装はプリズナーのPVで披露していた悪魔スタイルになっています。
さて次回は、悪魔王子VS妖精王子の対決になるのかな?
それとも…?