さていよいよこのお話も最終話となりました。
最後までお付き合い下さいませ。最後は蓮sideからみたお話です。⚠「」は日本語『』は英語です。
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最上さんがグアムを発ち俺は一人で撮影場所へと繰り出すと、村雨君がセツがいないことに気付き聞いてきた。
「あれ?雪花はまた来てないのか?」
俺は少し黙ってから日本語で村雨君に話した。
「セツは、暑さにバテて部屋に籠ってる。明日にはイギリスに帰すことにした。元々そんなに身体が丈夫じゃないからな。」
そう言って俺は、監督の元に赴き待機室内にある別室に行くように促した。部屋に入ると俺は、最上さんがグアムを発ったことを話すと…
「そっかぁ、京子さん帰っちゃったんだ。帰る前にも挨拶したかったんだけどね。しょうがないか誰かに見られると雪花さんの正体バレる可能性もあるしね。撮影もラストスパートに入ったし!最後まで頑張ろう!つ…じゃなくてカイン!」
近衛監督とも暑い握手を交わし俺はその後の撮影も息巻いて演技をした。1度日本に帰った時に最上さんと会ったけど、お母さんとの事で悩み泣き出した彼女を慰めて抱きしめた時に、髪を戻さなければよかったと後で本当に後悔した。
俺をコーンと勘違いしてたけど…もう本当に、この進行の早い病気も末期に近くなってきたな。
いっそのこと本当に告白してしまおうかとも思った。でもまだ素性も話せてない俺が告白しても彼女が受け入れてくれるかも分からない。
今暫く、この気持ちがバレないようにと心に誓った。
日本での仕事を終えてまた、グアムへと発った俺は早く最上さんに会いたくて、よりいっそう拍車をかけてB.Jを演じた。その甲斐あってか2日も早く俺の出てくるシーンを撮り終える事が出来たので。直ぐにグアムを発つことをテンさんに話すことに。
「テンさん、直ぐに俺の髪戻してください!」
グアムで借りている美容室GRACEへと急いで来て、丁度中にいたのでお願いすると…
「うわっ!蓮ちゃんビックリさせないでよ!ノックもせずにいきなり入ってきて開口一番それ?撮影は?まだ終わってないんじゃあ?」
「俺の撮り分は終わりました。だから早く日本に帰りたいんです。お願い出来ますか?」
テンさんは、呆れ顔でため息をついて
「ハイハイ分かったわよ。こんなに頻度激しく髪染めるのもあんまりよくないんだけどね。コッチきて座って待ってて、染め薬用意してくるから。」
俺はテンさんに促され椅子に座ろうとしたら…
「あ。そうだ忘れてたコレ日本に帰ったらキョーコちゃんに渡しといて。先日撮った写真と、セッちゃん変身セットのトランクの中に入ってたんだけど…こんな指輪なかったわよね?コッチで買ったの?また何着か服も増えてたし。一体どれだけ妹に注ぎ込んでるんだかこのシスコン男は(-_-)」
「え?コレ…俺がセツにプレゼントした指輪なのに。トランクの中に入ってたんですか?」
「ええそうよ。もしかしてキョーコちゃんソレ小道具の1つだと思っちゃったんじゃないの?」
普段の最上さんにも使えそうなデザインだから俺は買ってあげたのにな…。
帰ったら直接渡そうとその時は思っていた。けれどそれが実行されるのは数ヵ月も後になるとはこの時は思いもしなかった。
「ちょっと待っててね~直ぐに用意するから。」
数時間後、本来の姿に戻った俺は。泊まっているホテルへと戻り荷物を持って足早にチェックアウトして空港へと向かった。
空港に着いてテンさんと合流する前に社さんと最上さんにお土産でも買おうと思って、空港内のショッピングエリアを少しうろついていたらジュエリーショップを見つけて、たまたまあるものに目が行ってしまい店内へと俺は足を入れた。
「コレ可愛いな…キョーコちゃんに似合いそう。」
本来の姿に戻っていたせいか口調も無意識に久遠になってたのかもしれないな。
俺が見つけたのは、青と緑とピンク色の石が使われて象っている小さな花柄が幾つか付いたゴールドのブレスレットだった。
値段もソコソコ。そんなに高くもなければ安くもない。
と言うことは、本物の宝石が使われているとふんだ。
彼女にホワイトデーのお返しをまだ渡せてない俺は、コレをプレゼントしよう!と思いきって購入。
プレゼント用だと店員に言ってラッピングもしてもらった。
店を出ると、テンさんから電話がかかってきて直ぐに合流。
『もう何処行ってたのよ。搭乗時間始まってるわよ早く行きましょう。』
『スミマセンちょっと買い物してたんで。』
『買い物?何買ってたの?』
『ん?…それはヒミツです。』
俺は人差し指を口に添えて答えるとテンさんがシラ~とした目付きで言ってきた。
『ギザ…。』
『どうとでも言ってください。』
俺達は、荷物チェックを済ませて日本便の飛行機に搭乗した。
あともう少しで日本に帰れる。
映画のオーディションも気になるけど、彼女の事だ。おそらく役を獲ることは間違いないだろうと俺は思っている。
トラマの撮影と被ってなければ、志津摩役を演れたかもしれなかったのにな。惜しかったな…。
空高く飛ぶ飛行機内で俺は思っていた。
あと数時間でまた最上さんに会えると思うと内心嬉しくて仕方なかった。
会いに行くから、待っててねキョーコちゃん…。
終わり
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長かったヤンマガ兄妹シリーズようやく一旦終わりとなります。
番外編が幾つかありますのでお楽しみにしていて下さいませ。