『メリクリ&ハピバスディ(省略しました)』シリーズようやく最終回となりました。さてどうなるのかな? 今回は、蓮でもキョーコでもなく語り手サイドからのストーリーです。
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真っ暗だった迎賓館の中庭が一瞬でイルミネーションで輝き、幻想的な雰囲気になっている。

「わぁ。綺麗…。」
「だろう?これを見せたかったんだ。キョーコへのおまけの誕生日プレゼントだよ。飾り付けるのに大変だったけどね。」
「ええ!?これ全部敦賀さんが飾り付けたんですか?」
「そうだよ。と言いたいところだけど。社さんやマリアちゃん、ルトさんも手伝ってくれて一瞬にやったんだよ。」

実は、迎賓館の中庭はグレイトフルパーティ当日まで工事をしているという口実で工事用の敷居がしてあって見れないようになっていた。
蓮や社マネ達が仕事の合間を見ては来て飾りつけをしていたのだ。勿論キョーコには内緒で。

「庭の真ん中に行くともっといいのが見れるよ。おいで。」
蓮はキョーコの手を取りイルミネーションの中へとエスコートし歩き出した。

イルミネーションの中へと歩いてる途中でもキョーコは目をキラキラさせている。

「まるで幻想の世界に来たみたい。あ、あれ妖精さん?ユニコーンやペガサス!天使様もいる!凄い✨❗」
「キョーコが好きなものばかり飾ったから。絶対に気に入ると思ったんだ。」

蓮はそんなキョーコを見ては、満面の笑顔で接している。
中庭の真ん中へと到着し蓮はいきなりキョーコを抱き上げた。
「久遠さん?何が見えるの?」
「今からわかるよ。社さん!お願いします!」
「了解ーー!!」
「え?社さん?」
何処からか社マネージャーの声がした。

その直後、中庭の真ん中だけポツンと真っ暗になっていた場所に、大量の白いLEDで飾られたで大きなクリスマスツリーが現れた!

「流石にこれは業者に頼むしかなかったけど、どう?」
「凄く綺麗です。もうサプライズの連続で驚かされてばかり。」
蓮はキョーコをその場に下ろして、再度キョーコに告白した。

「毎年君の誕生日を一緒に祝いたい。ずっと一緒にいて欲しいんだ。愛してるよキョーコ。」
「私も愛してます。久遠さん。」
そっと抱きしめて蓮はキョーコの顔に近づき、キョーコもまた目を閉じた。自然と二人の唇は重なり、幻想的な雰囲気の中2人は愛を確かめあった。

「この後どうする?俺のマンションに来る?もう18歳になったんだし。条例違反にはならないと思うけど…?」
キラキラしている顔の裏側に狼の顔が見え隠れしている事に何となく気付いたキョーコ。
「えっ、えっとその…あの…。」
照れながら何か言おうとした瞬間…。

バッシーーン!!

「まだ駄目に決まってんだろーが!!こんのエロバカ息子がーー!!」

物凄い形相で走ってきて巨大ハリセンを蓮の頭にぶちかました人物が現れた。

「と、父さん!?何で貴方が此処にいるんですか?」
「先生!?」
「アホんだら!キョーコ!俺の事は父さんと呼べと言ったよな!?あん?」
「えっと、お、おとっつあまん…💦」
「おい…まだ言えないのかよ😥」
「それとな。面白い事教えてやる。お前らの愛の告白、パーティ会場に設置された巨大スクリーンに映し出されて皆見てたぞ。」

「「え?」」
二人は互いに見つめ合い、目が点になってしまった。

「しかし愛の告白だけでなく、素性までバラすとはな。予想外の展開が起きちまったんで皆驚愕してたわ。」
頭をかきながらもニヤニヤして話す蓮の父親。日本が誇るハリウッド俳優クー・ヒズリ。

「でも互いに両想いって事も分かったし。コレで名実と共にキョーコは私の娘になるぞーー!!やった!冴菜には昔悪いことしちまったからなぁ。実の娘以上に可愛がってやる!」
ガッツポーズをとり頭を撫でたクー。キョーコは、ふとあることに気付いた。
クーの口から母親の名前が出たことに。

「あの…。お、おと、お父さん?何で私のお母さんの名前知ってるんですか?」
頭の中をはてなマークがぐるぐる回りキョーコは聞いていた。

「お前の母ちゃんは、俺と幼馴染なんだよ。家が近所でな。小さい頃に将来お嫁さんにしてやる!って約束しちまったけど結局俺はジュリエナと結婚しちまったんで。悪いことしたなって。キョーコに会いに来てたんだって?もう少し早く着いてれば冴菜に再会出来たかもしれなかったのに。すれ違っちまったなぁ久し振りに会いたかったのに。昔話に花が咲いたかもしれないのに。ん?待てよ職場は分かってるんだからサプライズで会いに行ってもいいかも?」
ベラベラと喋りの止まらないクー。爆弾トークが続く中2人は無視してパーティ会場へと戻ったら…。われんばかりの拍手で出迎えられた。

「二人ともおめでとう!!」
「京子ちゃん、敦賀さん幸せにね🎵」
「やったなー!告白大成功!!」

2人は照れながら一緒に皆に挨拶をした。
「皆様ありがとうございます。」

後日、各マスコミはこぞって2人の熱愛発覚を取り上げていた。蓮の驚愕の素性や出会いが幼い頃だった事も分かり10年後に芸能界で再会した『運命の相手』とマスコミが銘打って流していた。

数年後、結婚した二人の間には可愛らしい子供が産まれ、名実と共に芸能界一のおしどり夫婦と言われるようになったと言う。
その影で、悔し涙を流しながら酒をかっくらう3人の男がいたという目撃情報があったとかなかったとか。   完結?
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ようやく終わりました~💧
最後に?がついていたのには理由があります。オマケ話を書こうかと思ってるので。
あと勝手にクーパパと冴菜さん、幼馴染にしちゃいました。冴菜さんは蓮の素性に何となく気づいてたのかも知れませんね😁
幼馴染だからこそ分かったのかも?顔が似ていると。
原作ではどうなるか分かりませんが。期待して待ってみようかと思います。