信号待ち。
うしろで女性の声。
顔は見てないけど・・・声は女性。
A子
「この前なんとかに行ってきて~」
(ここらへんはあまり聞いてなかった・・・)
A子
「縁結びの神様にお参りしたの」
(ほう、縁結び?)
A子
「で、私がお賽銭入れたらピキーン!」
(ピキーン?)
A子
「なんかね、音がしたんだよね」
(耳、ダンボにしていいですか?)
A子
「でね、なんだろって爪を見たらホラ」
B子
「やだー!マジで~!」
C子
「ヤバくない?」
(爪が?見て~!)
A子
「まっ二つだよ、まっ二つ!」
BかC
「痛くないの~?」
(見てみて~!)
A子
「それがね、全然、痛くないの」
(マジ?それはないだろ~)
A子
「何かのお告げだよね?」
B&C
「だよだよ、きっと、なになに、あーだこーだ」
(爪、見てみて~)
A子
「大恋愛する予報?」
(それをいうなら、予兆だろね)
BかC子
「神様が嫉妬してんじゃない?
(!?)
A子
「だよね?爪を割るんだもんね?
嫉妬してるんだよね?」
(それはない・・・
縁結びの神様が、嫉妬するわきゃない)
A子
「どうしよ~、今年、結婚するかも知れない~」
(それはわからないが・・・
たぶん、しないと思う・・・)
(あ、青だ・・・)
振り向きたい衝動を抑え、
駅に向かう私であった。