兄からトレーナーを受け取ったりくは、そのトレーナーを着て彼女と初詣⛩️に行った。
コロナに気を付けて。
りくのいない
夕食中のおにぃちゃん
「りくの彼女に 俺も
会ってみたいなぁ」
おにぃちゃん
彼女ちゃんに謝らないとね。
「まぁそうだねえ。ﾊﾊﾊ 」
帰省中に、おにぃちゃんが必ず食べるものがいくつかある。
お寿司🍣 お刺身🐟 拉麺🍜🍥
「刺身もたんまり食ったしなぁ。焼き鳥も拉麺も食ったし」
「向こうでも拉麺は食うよ。
味は違うけど。
向こうで食うときは豚骨。」
「刺身は食わん。
うーん理由？見た目？色とか😅」
「一回だけ、どうしても刺身食べたくて、スーパーで買って食べたことあるけど。それっきりだなぁ。」
「なんやろなぁ？
なにが違うんかなぁ。鮮度？」
「明日、
寿司食いにいかん？」
「寿司は、たまに食うよ。
みんな 行きたがるから。」
「だけど
海老蔵が息子連れて行くような店には、俺らは行けんから。
普通の回転寿司な。」
「シーチキンとかのったやつ食べる。」
「こっちでは、シーチキンとかコーンのったやつは食わんよ。」
「刺身とか魚卵
食うほうがいいじゃん。」
明日、彼女ちゃんも誘ったら
両方の願いが叶うね。
「そうだなぁ。それいいなぁ。
りくにきいてみよっ」
兄がりくにLINE
兄→明日、夜寿司にしない？
りく→今日
これからのほうがいいなぁ
兄→今日は、もううちで飯食いはじめているからダメ。
りく→明日の昼は？
「かぁさん、りくが
昼ならいいって。」
「あと、これから駅まで迎えにきてくれるか聞いてって言ってる。」
彼女との初詣を終えたりくを
迎えに行った車内で
明日のお昼は
お寿司食べるんだよね？
りく
うん、明日の夕食は、もう彼女ち ゃんと約束していたから。
ん？
にぃちゃんは、明日のお寿司、彼女ちゃんも一緒にって言っていたよ。
え、そうとは思っていなかったから誘っていないよ。これから聞いてみる。
祖母 母 叔母 兄 りく
+ 彼女ちゃん
迷惑なお誘いだったかもしれない
「緊張するなぁ」
と言ってはいたようだけれど
承諾してくれた。
翌日昼☃️
私の車を3列シートにして迎えに行ったら、クルマを止めるや否や、玄関から彼女ちゃんとママが出てきた。
元気にお互い挨拶をして
彼女ちゃんが車に乗り込み
お寿司や🍣さんへ。
【さびぬき】と書いた旗🎌が立っているお寿司🍣が、いくつか運ばれてくる。
この旗は 3本集めると
1つおもちゃがもらえる
ドリームランドへの誘導旗
うちの家族でこの旗をゲットできる【さび抜き】派は、すでに
兄ひとりである。
しかしながら
「おもちゃはいらんわ」
いつも、そういって誘導旗を何本も皿に残したまま席をたつ。
だけど 今日は
彼女ちゃんのお寿司にも
旗🎌がたっていた。
彼女ちゃんも、わさびが苦手だったようだ。
「おもちゃはいらんわ」
おにぃちゃんが、いつもどおりそう言いながら1つの皿に旗を集めていく。
そこは お役御免の集合場所
彼女ちゃんも、旗はここにのせたらいいよ。
意地悪な
姑根性を出したわけではない。
彼女にとっても、この旗は邪魔なのだろうと思ったし、旗を集めたところで大したものはもらえないのだと私も思い込んでいたのだ。
素直でかわいい彼女ちゃんだから
姑根性の悪巧み
とは 思わなかったと思う
抵抗する術もなく
ニコリと笑って兄の慣習に従い、自分の旗を、トレーナー誘拐犯である兄の指定する集合場所に入れた。
トレーナーが誘拐された話は、少しだけ話題にでたけれど、兄が「知らんかったからなぁ。ﾍﾍｯ」と笑い、彼女ちゃんが、仕方なく静かに笑い返したところくらいしか、私の記憶にはない。
彼女ちゃんが今
置かれている状況を踏まえると
新年早々
🎄🎅クリスマス🎁プレゼント
トレーナー誘拐事件
の真相を明かされて
犯人から許しを乞われたり
母親が首根っこを捕まえて
頭を下げさせたとしても
却って困るのではないかと思い
私も
兄に謝罪の強要はしなかった。
のちに
「あのときおにぃちゃんって
許されたの？」
と私が聞いたら
叔母(妹)が
「彼女ちゃん、
『許す』とは言わなかったね」
と回想していた
おにぃちゃんが
「むこうでは、食べない」という
イクラ軍艦を味わいながら
絶対きゅうり🥒
のってくるからさぁ
シャリちっちぇのに、
きゅうり🥒までのってたら
イクラの量なんて半分以下やろ。
コスパ悪いから、
向こうでは食わん。
しかもさぁ
イクラ軍艦談義は
まだ続くらしい
「きゅうり🥒が
のってるかどうかって
ことだけじゃなくてさ。」
「粒が
小さいんだよな」
という。
粒の小さいイクラ？
とびっこじゃなくて？
と、思わず聞いたら
「それじゃねぇよ。
さすがに、それは区別つくわ」
と言い、
おばぁちゃんが
「マスイクラじゃない？」
と言ったら
「マスイクラ？
それは、わからんなぁ。
それなんかなぁ…」
そう言いながら、スマホで
マスイクラを検索し
「あー、これなんかな？
そうかも。わからんけど。」
「どっちにしても、いらんわ。
サケイクラでいい」
とたて続けに堪能した。
あとは
りくが汁物と茶碗蒸し
最後のデザート🍰を食べ終わったら御開きかな。
そんな雰囲気のなか
私は一人レジに向かい
会計を済ませた
隣はおもちゃコーナー
そこにあったのは、
車やマスコットのような
いわゆる子供用おもちゃ
だけではなかった。
マスキングテープや巾着袋
化粧用ポーチなど、なかなかの
品揃えの豊富さに目を奪われ
急いでりくにLINEをする
旗🎌を
もっておいで
コートのポケットに手を入れて
飄々と出てきた兄の少し後ろから
りくと彼女ちゃんが
旗を6本ペーパーナフキンにくるんで
持ってきた
レジに旗を出し🎌
「おふたつですね😊」
レジのお姉さんにすすめられて
ふたり並んで
可愛らしいマスキングテープを
２つ選んだ
どうみても手慣れている
そのお寿司やさんには、
たまに二人で訪れていると
聞いたことがあった。
いつも、交換してるの？
うん。
りくが答え、彼女ちゃんが微笑む。
なぜ、このふたりは
旗をお役御免の皿に入れてしまったのだろう。
使うのに…
もしかしたら
なにも知らない兄が揚げた白旗を
こっそり奪い
自分達が
もう一旗…
いゃ、さすがに考えすぎだろう
これこそが 姑根性…
かわいらしい二人は
これから、彼女ちゃんの家で過ごすという
家まで、一緒に車に乗っていく？
と聞いたら
うん。そのほうが助かる。
と言ったので、
二人を彼女ちゃんの家の前まで
送り届けた。
帰宅早々
叔母(妹)が私に諭吉をひとり差し出した。
どう考えてもアラフォー女子一人
そんなに食べてないよ
と言ったら、
「年末からずっと
ここで食べているから」
というので
ありがたく受けとることにした。
おにぃちゃんとりくに
お年玉と飛行機代を渡し
毎年ながらの散財
このご恩は忘れないように ここに
書き留めておくことにする。
それからおよそ
8時間後
21時を過ぎて
りくは彼女ちゃんの
おかあさんの車で帰宅した。
家で
シャブシャブを
ごちそうになった
昨日からの
約束だったんだ。
翌日の空港行き
バス🚍の予約には出遅れたもの
滞在4泊5日
心もお腹も懐も
満足だったのではないだろうか
完
今日の書き初め
だれとだれが？
