おにぃちゃんは、黒々したふさふさの髪で産まれてきました。生後100日がたつころには、頭頂部は立派な鶏冠になっていました。
おかあさん御用達の美容室に予約をいれて、一番小さなお客様としてお店に向かいました。美容室につくと、ちょうどいつもの男性美容師さんが若いお兄さんのカットをしているところでした。静かな美容室のなかで、✂️の音まで聞こえてきます。
あのお兄さん、髪切ってもらっていいねぇ😊
男性美容師さんがお兄さんのカットを静かにすすめていく様子をおにぃちゃんはじーっとみていました👀〰️
静かーに待っていたらすぐに順番がくるよ。たのしみだねぇ。かわいくしてね🎵っていって、あの椅子に座ろうね。
お兄さんのカットが終わり、おにぃちゃんが呼ばれます。おかあさんと一緒に施術椅子にすわりました。
ここ(頭頂部の鶏冠)と耳にかかる髪を短くしてください、だよ😊
そこで、美容師さんが言いました。
まこちゃん、キャラ変わったね
え?
そういうキャラじゃなかったよね
ん?
ん?
そんなに喋るひとじゃなかったよね?中学生くらいのときからうちの店に来てるけど、聞かれたことしか答えないかんじですごく話しかけにくい人だと思っていたんだよね。
子どもが産まれたことは聞いていたけど、黙~って背筋伸ばして子ども抱いてるのかと思ってた。
そうなんだ。
たしかにあまり愛想はよくないお客さんだったかも。接客業の人は誰とでも話しができてすごいなぁと思いながら聞いてたかな?でもあかちゃんには話しかけますよ
100日記念撮影用カットデビュー🎶おかあさんに抱かれながら鏡に映った自分とハサミ✂️の動きをじーっと目で追っていたおにぃちゃんの様子は、今でもこの美容室での語りぐさになっています。
おかあさんに抱かれて切っていた時期もすぐに終わり、子供用椅子に座れるようになって
おにぃちゃんが小学生になり、自分で前髪を切ってしまったときにはなおしてもらったり🤣
ネフローゼ症候群で長期入院、免疫抑制していた頃には、コロナ禍でもないのに他のお客さんとの接触を避けるためにお店を貸し切り状態にしてくれたこともありました。
中学生のときには月に一度の美容室通いが面倒くさくなったと言って、野球部でもないのに坊主頭になって帰ってきました。
大学入試の願書用写真撮影前カットのときは髪型で合否なんてかわらないでしょと言われ、あまり気合いが感じられませんでしたが、おにぃちゃんが大学に合格🈴した報告をしたときにはカット代が無料になりました🎆🎇。
だれも触れることのできない不名誉な額の傷😅シャンプーしながらさりげなく
フランケンみたいだね
といわれたときには少しおどろきました…
それ、言っていいの?
ちなみに、りくの美容室デビューは2歳以降です。その頃まで、とてもかわいらしい薄毛のままでした。