それでは、発表致します。
まずは最優秀助演娘役賞
Winner is…
♪♪♪桜 一花♪♪♪
エリザベートのゾフィーも良かったのですが、私はバウ公演「ノクターン」の誇り高い母親役が印象的でした。
小柄なのに、物凄い存在感…オーラでしょうか?家庭内不和に悩みながらも、貴族としての誇りと息子を守る女性を好演していました。
「大人の女性」を演じられるようになったのに、退団なのが残念…
次、最優秀助演男役賞
Winner is…
♪♪♪未涼亜希♪♪♪
この方は心中のラストの絶唱が全てです。
それまでのシーンも演技の上手さが光っておりましたが、あの「この世にただ一つ」の歌唱ときたら…こちらが恐ろしくなるほどでした。
そこそこの宝塚歴で、お歌の上手なスターさんをたくさん見知ってきましたが、あれほどの歌唱は聞いたことがありません。
これ、映像の記録はありますが、生の舞台ほどの臨場感は出ないでしょうねぇ…
一度だけでも観劇出来たのは幸運でした…
最優秀主演娘役賞
Winner is…
♪♪♪愛加あゆ♪♪♪
愛希れいか嬢と競りましたが、僅差で愛加女史に決定です。
梅川の演技、特に2幕からが素晴らしい…
お顔立ちががふっくらなので、最初は「窶れ感が出ない…」と感じたのですが、途中からそんなことどうでもよくなり…
稽古中ものすごく悶え、ある時、何かを掴んだであろうことは見ててわかりました。
それは何だったのか?梅川という女の情念なのか、魂なのか、呼び名はなんでもいいですが、梅川と同一になる経験をされたのかもしれません。
舞台では「愛加あゆ」はどこにもおらず、梅川という女がおりました。
最優秀主演男役賞
Winner is…
♪♪♪壮一帆♪♪♪
激戦の結果、僅差での栄冠です。壮女史は元々演技巧者ではなかった…と思いますが、苦労の末、花開いたなぁと感じます。忠兵衛…最初はチャラい役作りを…と若干がっかりだったのですが、却ってそれが良かったんです。
チャラ男の内面は鬱屈した養子の忠兵衛、梅川にはいい格好したい、そして坂を転げ落ちるようにやけくそ気味に封印を切り…
サバサバされた壮女史には、共感しにくかったかもしれません。ダメんずを演じきった、そんな男なのに観客に涙を絞らせた、その力業を称賛します。
…もう、本当に悩みました。トップの方々って個人個人はお歌が…とかダンスが…とかあれど、「総合力・底力」があるんだ…と気づかされました。駄作でも魅力的にしてしまう力、良作ならより良く見せる力…
ノミネート作品の皆さんは本当に素晴らしかったのですから。
最優秀演出家賞
谷正純
中村暁氏と競りました。オリジナル演出家の故菅沼潤氏の世界観を大事にされていたのではないかと思います。ラストの道行きの歌、本来は与平役の方が歌ってきましたが、今回親友の八右衛門に歌わせたことで、親友による「はなむけ・挽歌」の意味合いが強くなり、より説得力が出たのではないでしょうか?未涼女史がお歌が今一つ…だったとしても、納得はいったでしょう。この変更はいい判断だったと思います。
お待たせしました。最優秀作品賞です。
Winner is…
雪組「心中・恋の大和路」
大劇場演目でないのが自分としても残念ですが、話が破綻していない・演者が素晴らしい・泣いた…と3拍子揃った作品でしたから…
生の舞台を拝見したのはこれが初めてで(それまでは映像で剣幸女史主演の舞台をビデオテープがすりきれる程観賞)、内容は知っていた筈なのに、2幕から涙腺崩壊で…
号泣しすぎで嗚咽が出そうになり、それを我慢して危うく呼吸困難になりかけました(汗)
おかげで涙が乾いた時は妙に清々しい気分になりました(笑)
こういう公演、もっと増えて欲しい…
以上、2014年私的ヅカデミー賞は「心中・恋の大和路」が主要部門を占めましたが、もし「翼ある人びと」を拝見していたら話は違っていたかもしれません。
「翼ある人びと」が賞独占…という可能性もあったかも…(笑)
それにしても…主演賞・助演賞の方々が既に現役を終えられた方々というのが…
なんてことだ…( ノД`)…
来年はオリジナル作品と現役の方々が入ってきますように…(祈)
来年はなるべく別箱公演も拝見したいですねぇ…チケット難にならなければいいのですが…
はぁ、長かったです…φ(゜゜)ノ゜
今度はもっとシンプルに記せるようになりたいものです…(苦笑)