プロ野球が開幕して、しばらく立ちました。

私は、小学生から大学生まで野球に携わってきました。

高校生から大学生にかけては、学生コーチとして指導する立場も学びました。
少しだけですが、高校野球のコーチも行いました。


野球が私の背骨を創ったといっても過言ではありません。


そんな、私がプロ野球に思うこと。
いや、プロ野球を解説している評論やプロ野球を批評している記事に思うこと。

それは、型にはめ過ぎた見方をしている。

ということです。


最近で言うと
阪神タイガース、新助っ人
ボーア選手。
メジャーリーグでの実績もあり期待されての来日。
開幕から数試合全くヒットが出ずに
評論家たちは、大バッシング、

左投手の外が打てない。

日本の野球には合わない。

あくまでもにわかファンと言わざるを得ない方々も
大バッシング。

左投手の外の変化球をショートの頭に打つ
これが出来なければ、ボーア選手は活躍できない。
と言い切った方も多いのでは無いだろうか?


いやいや、これが型にはめ過ぎた見方です。

左投手の外の変化球をショートの頭に?
そんなスケールの小さい選手で良いの?

身体が開くから、意識はショートの頭に?

はい、これが古くから言われてる
高校野球の幻影です。
ダウンスイングやウサギ飛び
肩は冷やすな
水は飲むな
ゴロを打て
何でも正面で捕球しろ

この類ですね。

ダウンスイングは、ポップフライが多くなります。
ウサギ飛びは言わずもがな
腰、膝を痛めますね。
肩は暖めると炎症を悪化させます。
水を飲まないは精神論の極み。
ゴロを打ったらアウトになります。
だって守備の時には
投手にゴロを打たせって言うでしょ?

では、
なぜ、左投手の外の変化球をショートの頭に打つのはだめなのか?
身体を開いて打った方がショートへのハーフライナーになりやすいからです。
身体を閉じて外の球を打てばバットのヘッドが走り
引っ張ることも可能です。
ショートの頭に打つ意識ではなく、
タメを創り、バットのヘッドを走らせる意識を持てば自然とレフト方向へいい打球が飛びます。
はなからショートの頭に打つ意識はバッティング自体を小さくさせ凡打を増やす指導です。
ショートの頭に打てばライナーアウトですよ?
ショートの頭に打つ意識を植え付ければ外の球を当てにいってしまいます。

ボーアにそれをさせたら選手生命の終わりを迎えるでしょう。
ボーアは、とにかくスイングスピードが早いので
タイミングとタメさえあれば外の変化球を引っ張り込むことも可能です。
外の変化球が待てないから打てないのであって
ショートの頭に打つ意識がないから打てないのではありません。


この、結果論的意識付けと私が個人的に呼んでいる指導は高校野球に良くある悪しき習慣です。
ピッチャー返しを打て、
センターに打て、
そんな意識でバッティングをしろ。
ピッチャー返し?アウトやん。
センターに打つ?アウトやん。

そうではなく
正しい身体の使い方をして
強く早い打球を打ち返すことが出来なければいけません。

結果論的意識付けは、そのように打つ意識があれば身体が正しく使えるからいい打球が飛ぶという論法だが
必ずしも正しい身体の使い方になるとは限りません。

だって正しくない打ち方をしてもピッチャー返しになるしセンターにも飛ぶもん。

だから、ここに打つ意識ではなく
強く早い打球を打ち返す意識が必要です。
そうすれば野手の間に飛べば長打ですし、あわよくばホームランにもなる。野手は、早い打球に追いつけない。ヒット確率が、上がるでしょ?

では、強く早い打球を打ち返すにはどうすれば良いのか。
これは、タイミングを正しくとりタメを創り、バットのヘッドを早く走らせることです。
バットは棒ですから
先端が早く走らないと、強く振れません。
その為には、振り回すのではなく身体の芯を上手く使い、タメを創り、一気に振り抜く力が必要です。
そこに、逆方向への意識やピッチャー返しの意識は必要ありません。

そろそろ、不合理な指導を辞めないと
野球人口は益々減り
型にはめ過ぎた同じような、選手ばかりが量産されてしまいます。

ですが、
最近はやっと合理的な指導をされる方々が増えたように感じます。
皆さん、一緒に野球を盛り上げましょう。