突き抜ける蒼。

青は、私達の母なる色だと想う。

海も、空も青い。


初めて地球を見た宇宙飛行士。
ソ連の軍人であるガガーリン。
ボストーク1号という宇宙船に単身乗り込み
世界で初めて有人宇宙飛行を行った。

そのガガーリンは、初めて人間が地球を俯瞰する位置から見た感想をこう述べている。
「地球は青かった。」

青い地球。

それが、今、失われつつある。

環境破壊。
これについては諸説あるので
ここで述べるのは控えよう。
地球温暖化、確かに熱くなっているが
それが温室効果ガスの仕業なのか、太陽の活動の仕業なのか、判断しかねる。

それよりも、青い地球が失われつつある原因を
私達の心に向けて考えて見よう。


古代人類は、知恵を身に着けた。
火を使い、環境を変え、知恵を絞り
経験に学び、伝え、より工夫して生きてきた。
時には協力し、互いに争いもありながら
数多の環境を乗り越えてきた。

こうして生きながらえた人類。
人類ほど、同種を殺す生き物はいない。
縄張り争いをする動物たちは、時には命を落とす戦いもあるが、追払えば戦いは終わる。
それよりも、圧倒的に他種族に殺されている。


人類は、
数多の戦争により
数多の民族を根絶やしにしてきた。

そして、現在。
人類は抑止力という危うい均衡を手にした。
しかし、現在において、この抑止力ほど人類の戦争を止める有効な手段はない。

この抑止力を高めるために軍拡を進め、核兵器の製造を進めた。
ヤられたら、圧倒的にヤり返す。
この緊張のもと、幻想の平和を享受している。

理想は、誰もが想像できる
お互い助け合い、分かち合い、争うことのない世の中を創ればいい。

これは、誰しもが分かり想像できるのだが
なぜかできない。

人類には欲があるからだ。

この欲に抗うことはできない。
できないからここまで発展した社会を創れたのだ。

欲は発展、成長には欠かせない。
しかし、欲が身を滅ぼすことにもなる。

成長と衰退
発展と退化
これは、表裏一体なのだ。
まさに、栄枯盛衰。

人類は、この栄枯盛衰を繰り返してきた。

このような、人類の欲と発展
これのバランスを保たなければならない。

人類の栄枯盛衰の間に
地球は変わらず青い、と思っていたのだが
そうではない。
人類は環境を変えて栄枯盛衰を繰り返してきた。

この栄枯盛衰が、まさに地球をも枯れさせてしまっているのかもしれない。


青い地球が失われたら
私達の栄枯盛衰の歴史も終わりを告げる。

そろそろ、
栄枯盛衰から何かを学ばなければならない。



撮影時間は、5月31日、19:51。
日が暮れてからも何故か青い空。

この青い空から何を学ぶのか。
何を感じるのか。

そろそろ、欲をコントロールする術を
身に着けよう。