「その薬効じゃ、僕は止められないよ!?」
ディハイドはそう言い放つと、間髪入れずに次の訴えを放ってくる。
「ディジーネス・ナージャ!」
「しまった!」
避ける間もなく、俺はディハイドの放った訴えをまともに受けてしまった。
「……っ!」
目の前がぐらりと揺れる。
同時に、胸の奥から気色の悪い感覚が込み上げてきた。
「ぐぉっ……」
足元がおぼつかない。
立っているだけなのに、身体が地面から切り離されたような感覚に襲われる。
「さぁ! もう終わりかい? もっと遊ぼうよ!」
ディハイドは冷めた目で俺を見つめ、薄く笑う。
「ナウゼリン+OS-1! 装着!」
鶴羽さんが素早く薬錠を指神器へセットする。
「エレクトロ・ドンペリドン!」
鶴羽さんの放った薬効が俺を包み込む。
すると、ぐらついていた視界が少しずつ戻り、胸の奥から込み上げていた吐き気も徐々に和らいでいく。
「……ふぅ。何度もすいません、鶴羽さん」
「いいんだけど、なかなか一手が踏み込めないねぇ」
鶴羽さんはディハイドを見据えながら、少し苦笑する。
「防戦一方? 降参するかい?」
「んなわけないでしょうが!」
ディハイドの挑発に、鶴羽さんが即座に言い返した。