松元 祥子(まつもと しょうこ)
年齢:45歳 介護職歴:25年
春野リンクケアセンターに15年間勤務しているベテラン介護士。
職員に対しては落ち着いた物腰で接する一方、利用者に対しては明るく快活で、時には厳しさも見せるサバサバとした性格。その指導は少々スパルタ気味だが、根底には利用者への深い思いやりがある。
レクリエーション介護士と機能訓練指導員の資格を持ち、「できることを少しでも長く続けてほしい」「活力ある生活を送ってほしい」という強い信念のもと支援を行っている。そのため必要以上に手を出すことはせず、利用者自身の力を引き出す関わりを大切にしている。
豊富な経験と確かな知識を持ち、利用者からも職員からも厚い信頼を寄せられている。
介護特性『和』
精神的なケアよりも身体的なアプローチを得意とする介護特性。
機能訓練やレクリエーションといった活動を通して症状へ働きかけることに長けており、本人の豊富な経験から精神的な揺さぶりへの耐性も高い。
長所『アクティビティ・ケア』
機能訓練指導員とレクリエーション介護士として培った知識と経験を活かし、活動を通して症状の意識や行動を別の方向へ導く長所。
特に徘徊や興奮、多動性のある症状への対応を得意とし、症状が引き起こす混乱を和らげる効果を持つ。
祥の長所である「リハビリテーション」と近い性質を持つが、こちらは個人への働きかけではなく、その場にいる複数の対象へ同時に作用する点が特徴。集団で現れた症状や広範囲に影響を及ぼす症状との対峙において高い効果を発揮する。
キノ、メノ、トキ(春の黄昏三兄弟)
春野リンクケアセンター1階フロアにて、春先に発現する症状「木の芽時」が具現化した存在。見た目は4〜6歳ほどの男の子で、それぞれキノ、メノ、トキと名乗っている。
三人とも無邪気でわんぱくな性格をしており、とにかく遊ぶことが大好き。しかし、その体力や活動量は症状発現者の状態に依存しているため、見た目ほど無尽蔵に動き回れるわけではない。
木の芽時の症状を示す利用者が1階に集中している影響か、現在のところ2階フロアでの出現は確認されておらず、主な目撃情報は1階に限られている。
1階職員である松元祥子と遭遇する機会が非常に多く、本人は「ただの偶然」と主張しているものの、三兄弟は松元のことを慕っており、見かけるたびに積極的に絡みに行く様子が確認されている。
特性ノイズ『スプリング・トワイライト』
季節の変わり目、とりわけ冬から春へ移り変わる雪解けのような暖かな空気で周囲を包み込む特性ノイズ。
この空間にいる者は徐々に気分が高揚し、「何かをしたい」「動きたい」という意欲が強く刺激される。適度な曝露であれば活力の向上として作用するが、長時間影響を受け続けると精神の昂ぶりが制御できなくなり、衝動的な行動が目立つようになる。
さらに症状が進行すると周囲への注意力や自己判断力が低下し、自身の体力や身体的限界を認識できなくなる。その結果、疲労や消耗を顧みず活動を続けてしまい、限界を迎えた際には反動として著しい無気力状態へ陥る。
活力を与える春の陽気と、その後に訪れる虚脱感を併せ持つ危険なノイズ空間である。
主な訴え スプリング・プレッシャー
「何かをしたい」「身体を動かしたい」という衝動や焦燥感を具現化し、対象者へと放つ訴え。
具現化されるものはボールや積み木、風船などの玩具やレクリエーション用品が中心。しかし、その内容は症状発現者の記憶や趣味嗜好の影響を受けるため、よく観察すると様々な物品が混在している。
飛来した物品は対象者の活力や衝動性を刺激し、冷静な判断力を徐々に奪っていく。
スプリング・ストーム
キノ、メノ、トキの三兄弟が歌を歌い、ノイズ空間内の高揚感と焦燥感を増幅させる強化型の訴え。
これにより「スプリング・プレッシャー」の威力は大幅に上昇。具現化される物品の範囲も広がり、発現者が日常的に使用していた愛用品や生活用品までもが対象となる。
症状の進行に伴い、包丁やはさみなどの危険物が出現する場合もあり、攻撃性と危険度が飛躍的に増大する。
なお、能力発動のために歌う楽曲に決まりはなく、三兄弟が気分で選曲している。作中では『春が来た』が使用された。
根本的訴え 風船バレー
三兄弟が最も好む遊びであり、戦闘の締めとして用いられることが多い訴え。
厳密には根本的訴えではないものの、三兄弟にとっては他のどの攻撃よりも重要な「本気の遊び」である。
キノとメノが主にアタッカーを担当し、トキが巧みなトスやカバーで支援に回るのが基本戦術。単なる風船バレーと侮れず、異常な運動量と連携によって相手を翻弄する。
想像以上の体力を消耗するため、職員の間では「付き合うだけでへとへとになる」と評判。特に球技全般を苦手とする幸は、その開始を察知しただけで戦慄したという。