高校は私学の男子校に行くことになった。
中学3年の時に付き合ってた彼女は、公立高校に行くことに。
高校に行くことになり、親から携帯を持たせてもらった。彼女も携帯を持っていたので、メールもできたし、高校に通いだしても付き合い続けることに。
高校に通い始めて1ヶ月程度が経ったある日、携帯に知らない番号からショートメールが届いた。
そのショートメールを見ると、あきらか送り先を間違えて送ってきてる感じやった。今なら間違ってる旨をすぐに返信するけど、その当時は、携帯代もめっちゃ高くて、ショートメールを送るだけでも、何十円かかかったのでそのまま無視した。
けど、その後も何通か同じ番号からショートメールが届いて、さすがに…と思ったので、送り先を間違っている旨の返信をすることにした。
すると、相手から謝罪のショートメールが届いたが、
その最後に、「せっかくなので友達になりませんか?」と一文があった。
今なら、こんな感じのメールは怪しいし、無視するのが常識やけど、
20年以上前の高1の俺には、運命の出会いのように感じた。
実を言うと、それまでに何通か届いたショートメールの感じから、相手が女の子やってことは分かってた。
俺からも「よろしく」のショートメールを返信し、ショートメールでやり取りすることになった。
当時は、ショートメールの文字数の制限が少なくて、めっちゃそっけない感じのやりとりやったけど、それが普通やったし、今思うとその方が楽やったなーって思う。
何日かショートメールのやり取りをする中で、驚きの事実が分かった。
相手の女の子も同じ高校1年生で、しかも、彼女と同じ高校に通ってる。
もちろん、その子には彼女がおること知られたくなくて、彼女と同じ高校やとは言わんかった。
気ついたら、彼女よりもその子とのショートメールの方が多くなってたし、その子とのやり取りの方が楽しみになっていた。
ある日、その子から「電話しいひん?」とショートメールが届いた。
めっちゃ嬉しすぎて、家を飛び出して電話することに。(家やとおかんに電話聞かれるの嫌やからね…笑)
通話代がアホみたいに高い時代やったので、通話自体は1~2分やったけど、めっちゃかわいらしい声をしてた。
もうそんな感じで、会ったことないその子のことを好きになってた俺は、実際に会おうと誘った。
彼女おるのに最低なヤツやけど、小学校とか中学の時の好きな子って、同じクラスやから好きになったみたいなとこあって、別々の学校に通うようになると、そこまで。。ってなったりして。
とにかく、その時は、ショートメールの女の子のことが好きになってた。
初めて会う日、たぶん平日の学校終わりやったと思うけど、一日中緊張してて、学校の授業も上の空。
授業が終わって待合せ場所に向かうことに。待合せ場所は、その子の高校の最寄り駅。
駅の改札を出た瞬間。。
「ヤバッ!!!!」
目の前に彼女がおる!!!
ダッシュで物陰に隠れたけど、バレてないか??なんて焦りまくってると、
待合せのその子から電話がかかってきた。
その子を待たせたくないし、もちろん彼女に出くわす訳にもいかんし。。。
テンパりまくりながら、めっちゃ頭を回転させて、とりあえず、その子の電話に出ることに。
「もしもし!今向かってるけど遅れてて…ちょっとだけ待ってくれへん?」
「。。。」(その子)
「2、3分でつくから!!!」
「。。。」(その子)
「え?どうした?」
「ごめん。ちょっと友達に代るわ。」(その子)
「。。。うん?」
その子が何を言ってるんか、全く理解できんままいてると、電話から聞き覚えのある声が。。。
「どういうことなん?はよ出ておいでーや!」(彼女)
「あ。。。。」
真っ白やった俺の頭の中が、一瞬で綺麗に整理された。。。
まじか。。。やられた。。
そう、その子と彼女は友達で、1通目の間違いショートメールから完璧に仕組まれてたやつやった。
そうとは知らず、浮かれまくってた俺。。。彼女に全部筒抜けやった。。。
同じ学校の時点で、なんで疑わんかってんやろ?(うぶな高1男子高生は、疑うってことを知らんかったんかな。。)
100%俺が悪いねんけど、こんなことある???
全てを悟った俺は、改札を出て、彼女とその子の前に、
彼女にはちゃんと謝ったけど、もちろん許してくれるわけなく、別れることに。
ちなみに、俺を騙したショートメールの子、めっちゃ可愛かった。。。
高校1年の春からパンチの効いた恋を経験し、女の子の怖さを知った俺。。
そのバチがあたったのか、高校3年間彼女ができることなく終わりました。。。
その何年か後、ロンドンブーツのテレビ番組で、ブラックメールが流行った。。。
元カノ、未来人やったんちゃうん!?笑