1894年(明治27年)のこの日、日本最初の記念切手が発行された。

明治天皇・皇后両陛下のご成婚25周年(銀婚)を記念して発行され、菊の紋章に雌雄の鶴2羽が描かれたデザインで、紅色で内地用(内国用封書用)の2銭と青色で外地用(外国用封書用)の5銭の2種類だった。

当時、日本には記念切手の概念がなく、銀婚の祝典を記念する切手を望んだ在留外国人の新聞投書によって政府が動き、時の逓信大臣・黒田清隆の命で急きょ発行されることとなったものである。祝典まで1ヵ月を切るなか、印刷局は不眠不休で作業にあたり、通常1~2ヵ月はかかる原版を5日で仕上げた。

その記念切手の大きさは縦29mmx横37mmmで、当時の普通切手の約2倍の大きさがあり、菊花紋の周りには「IMPERIAL WEDDING 25 ANNIVERSARY」と発行趣旨が表記されている。