バイクショップで自転車を直してもらい、復活した僕はその後
20キロほどの悪路を走りきり、何とか松島に辿り着く事が出来
たのである。テントを張り、ようやく一息ついた・・・・・。
と書きたいところであるが、そうは問屋がおろさなかった。
必死こいて松島に到着したのは事実である。
松島は美しいところであった。海岸の岩肌に張り出した松の木
が、青い海に栄える。日本有数の景観と言うが、それも納得で
ある。よく整備された石畳の歩道。土産屋が立ち並び、観光客
で溢れかえっている。かの松尾芭蕉が松島のあまりの美しさに
言葉が出ず
「松島や ああ松島や 松島や」
という俳句を読んだのは、あまりにも有名である。(間違ってたら
大恥)バイトの子が教えてくれた芝生の公園も、芝が丁寧に刈り
込まれ、海を見渡せるベンチなどが設置してある。
うん、いいね。いいとこだけど・・・・・・・
やっぱりな・・・・・・。
注意書きにはキャンプ禁止の文字。150メートル先には公
園管理局まである模様。ここは諦めよう・・・・・・。
その後30分程ブラブラして分かった。ここは、完全に観光
客の為に作りこまれた町である。コンビニもスーパーも近く
にない。何と言うか、生活臭がしないのだ。生活臭の無い
ところで、野宿は出来ない・・・・・・。
仕方ない。もう20キロ先の石巻を目指そう・・・・。
これが旅の重さなのね・・・・。
(4度目)
あとは完全に気力だけで自転車を漕いだ。松島までの道の
りに比べると、多少交通量が減ったのが救いであった。
午後3時、ようやく石巻に到着。走り出して実に11時間が
経過していた。走った距離は120キロ。よくもこれだけ悪い
条件で頑張ったもんだ。
精神的にも肉体的にも過酷な1日であった。
大型スーパーに入り、米2キロ、ボンカレー、カップヌードル
を、横にあったドラッグストアーで、膝サポーター、かみそり、
プロナイドメタシンゲル(バンテリン見たいな塗り薬)を購入
した。
その後レジのおばさんに教えてもらった、大型銭湯に入り
4日ぶりに髭をそった。風呂にゆっくりつかり、マッサージし
てやる。
・・・・・明日の目的地に着いたら、そこで停滞しよう。
・・・・・このままじゃ膝が壊れる・・・・・・。
風呂を出た僕が目指したのは日和山公園。今日は何とし
てもここで野宿をする。もう移動はありえない。
日和山公園はかなりの高台にあり、30度くらいの坂を10
分ほど登った場所にあった。展望台からは街並と海が見
渡せる。松尾芭蕉(?)の俳句の石碑があったりして、由
緒正しき公園である模様。あまり野宿する雰囲気ではな
いが・・・・・・、仕方あるまい。人気の少ない隅のほうにテ
ントを建て、荷物ごとポックリ潜り込んでしまった。こうすれ
ば人目が気になることもない。
ラジオを聞きながら米を炊いていると、黒猫が遊びに来た。
遊びに来たの?
可愛いやっちゃ。アルフォートを一つ、ポンと投げてやる。
これがどういう意味を持ったのか、僕のテントは夜中猫に
囲まれる事になる・・・・・・。
7時には食事を終え、プロナイドメタシンゲルを疲労箇所に
塗ると、早々に眠りに落ちた。台風の接近のニュースが気
になる。
- 旅の重さ
- \500
- 株式会社レントラックジャパン
