リアリズムの宿 in いわき 9月3日(日) | モラトリアムな日々

モラトリアムな日々

隙あらば壁に張りつき、酒あらば飲んでしまう。そんな日常です。

いわきは中規模の町である。

駅構内には小さいながらもデパートらしき物もあり、駅前には

レストランやコンビニが立ち並ぶ。バス乗り場もたくさんあり、

学生や若い人たちが行き交う。駅前の大きな通りには、ホテル

が点在している。観光地でもあるようだ。

そんな中をこの格好で走るというのは、少し恥ずかしいものが

あった。

今日は携帯で検索した「いわき中央ビジネスホテル」に泊まる

事にした。素泊まりのみ、3900円。チェックインは午後4時。

荷物は預かってもらえると言う。駅から5分ほどのホテルに、

早速向かう。


・・・・・・・ここか?


普通の四階建ての小さなビルで、二階は美容室である。

ホテルは三階と四階と言う事か・・・・・。

三階に上がり受付の窓を覗くと、畳に座ったおばあちゃ

がウツラウツラしている。


「すみません」


と声を掛けるが、起きてくれない。

こりゃ参ったな・・・・、とんでもないところに来てしまったな

・・・・、と思っていると、奥からおじさんが出てきて


「すみません、お待ちしてました」


と言った。奥にはその奥さんと小学生くらいの娘さんも見え

る。ここに住んでいるんだな・・・・・。

しかしおじさんの対応自体はまともで、重い荷物を三階の

まで上げてもらったり、いろいろ話をして、自転車旅に理解

のある人なのだなと思った。

荷物を置いて身が軽くなったが、チェックインの4時まで時

間を潰さねばならない。一日走った汗と、排気ガスとで体

は汚れている。ここの風呂には期待できないだろうし(失礼

)、どこか温泉でも探すか・・・・・・。

駅前の観光案内などを当たるが、やはり湯本まで戻らなけ

ればならない模様である。今から往復15キロ走る気力は

無いな・・・・・。諦めよう。


暇つぶし観光をすべく、道路標識にあった「フラワーパーク」

に行く事にした。およそ4キロほどの距離らしい。お手ごろだ。

しかし走り始めてみると、これがとんでもない間違いであるこ

とに気づく。4キロは4キロでも、激しい上り坂の4キロであっ

たのだ!!

この旅で初めて自転車を押して歩くハメに・・・・・・。

グテグテになりながらフラワーパークに到着。


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          お花がいっぱい。


お花に囲まれながら冷えたジュース飲むってのも、まあ

悪いもんじゃなかったけどね・・・・・。

急すぎて楽しめない下り坂を走り、いわきの町に戻った。


イトーヨーカドーに入り、食料のカップヌードル、ボンカレー、

そして嗜好品の玄米茶、アルフォートを購入した。

レジの隣に牛乳専門の自動販売機があったので、1本

い、飲んだ。ビンがひんやりしてる。とても美味い。


・・・・・・   ?   ?   ?


何だか視線を感じる。何だろう?


・・・・・・・・・


俺って今、相当怪しい人?


あるいは欠食児童風?



恥ずかしくなってその場を離れた。

その後上の階の本屋で角田光代さんの「キッドナップ・ツアー」

を購入した。隣のベンチで読んでいると、5分ほどで眠りに落ち

てしまう。・・・・結構限界来てるな。でもチェックインまで3時間

もある・・・・。

仕方なく、いわきの町をブラブラし、本屋で立ち読みしながら時

間を潰した。何気にこの旅でワースト3の辛さだったかも・・(笑)


午後4時、ようやくホテル(と言えるか?)にチェックイン。

部屋は小さなものだったが、僕には充分だった。窓辺でお湯を

沸かし(内緒で・・・)お茶お入れ、クッキーを食べる。開けた窓

から緩やかな風が吹き込んでくる。この旅で初めてのんびりで

きたな・・・・・・。

館内にコインランドリーがあったので、汚れ物を洗い、乾燥機で

乾かした。洗い物の様子を見るため廊下を歩くたびギシギシ音

が鳴り、隣に泊まっていたおっさん(なんと僕の他にも客が・・・)

はさぞ不快であったろう。


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           部屋に洗濯物を干す。


しかしこの宿、ほんとにムードあるよなぁ・・・。

これで宿の女の子が食事を持って来る時しゃもじを落とせば、完

全に「リアリズムの宿」(つげ義春の漫画)の世界だよなぁ・・・・・。

素泊まりのみなのが残念だ。


6時には食事を終え、7時には風呂に入り(やはりいまいち・・・)

早々に眠りに落ちた。白いシーツのベッドが、とても心地よかっ

た。