運転をしていると、いろんなことを考えてしまいがちです。
運転している時間は、一人の時間で、自宅にいる時も一人なのですが、なぜか特別な時間に昔から思えていました。
楽しいことも、辛いことも、嬉しいことも、悲しいことも、いろんなことを思い出す時間…。
ふと、病気をした時からのことを思い出していました。
私は何度涙を流したんだろう…。
どんなことで涙が流れてきたんだろう…。
★癌の告知をされた夜…信頼している先輩に話したことで涙が溢れてきた。
☆休職前、最後に出勤した日の夜…看護師を休まず続けたかった、なんで癌になったんだろうと大泣きをした。
休むことへの不安と葛藤、これから先のわからない未来、たくさんのことを考え目が腫れるほど泣いた。
★初回の抗がん剤治療を受けて退院した日…友人が迎えに来てくれて、「おかえり。頑張った。」と言ってくれて、その言葉に自分は本当に頑張ったんだと涙が溢れてきた。
それと同時に、こんなはずじゃなかったのになという思いもあった。
☆高熱が続き、心身ともに疲弊してしまっていた時…入院先の師長さんに「大丈夫?」と声をかけられて、頑張って自分を保とうとしていた糸が切れて涙が流れてきた。
振り返ってみたら、自分のことで泣いたのは、たった4回だけでした。
たった4回…されど、重い4回…。
ドラマや映画、本で感動して泣くことは何度もありました。
別のことで泣いて、気持ちを浄化させていた部分もあった気がします。
いろんなことを考えていたら、ふと岡本真夜さんのTOMORROWの歌詞が浮かびました。
🎵涙の数だけ強くなれるよ
アスファルトに咲く 花のように
見るものすべてに おびえないで
明日は来るよ 君のために
果たして、私は強くなれたんだろうか…。
きっと強くなれた。そう信じています。
大人になると人前で泣くことは、ほとんどなくなる気がします。
赤ちゃんや子どもが泣いている姿を見ると、元気だなぁと思うのに、
いつからだろうか?
何歳からだろう?
人前で泣くことを躊躇し、我慢するようになり、「泣いていること=元気」ではなくなってしまったのは。
涙の数だけ、強くなれたかどうかはわかりません。
でも、涙の数だけいろんな深い経験をし、深い感情を抱き、それを乗り越えることができた証です。
泣くことは、決して悪いことではない。
「泣いていること=元気」ではなくなってしまった大人でも、「泣いていること=成長の過程」と思える人になりたい。
泣くからこそ、笑うことの楽しさを知ることができる。
泣くからこそ、現状をどうにかしたいと諦めていない自分自身に気が付くことができる。
泣くからこそ、大切な何かに気付いていくのかも知れません。
私の泣いた半分は、周りの人の言葉で涙が流れているんだってことに、今気が付きました。
大切な人が弱くなれる・・・そんな言葉をかけてあげられる優しい人に、私もなりたい。