人はよくないものねだりをしてしまっていると思います。

私も、振り返るとないものねだりばかりしてきたなと思います。

 

独身で一人でいると、家族が欲しいな、羨ましいなと思い、

結婚していると、一人の時間が欲しいと思う。

 

忙しく仕事をしていると、休みが欲しいと思い、

休んでいると、仕事がしたいと思う。

 

子どもの頃は、早く大人になりたいと思い、

大人になると、子どもの頃を懐かしく思う。

 

人はみんな、ないものねだりばかりなのかも知れない。

 

以前ブログで、『足るを知る』について書いたことがありました。

今あることを大切にする。

今ここにある、当たり前のことを大切にする。

毎日朝が来て、ご飯を食べられて、季節を感じることができて、夜がくること…当たり前の日常が有難いことを、日々の生活で忘れてしまうのかも知れません。

 

『隣の芝生は青く見える』ということなのかも知れません。

他人の良いところは目に入りやすく、自分の良いところは目に入りにくい…そういうものなのかも知れないなと感じました。

ないものは良く見えるけれど、経験しないとそれが本当に良いものなのかはわかりません。

経験すると、意外とそうでもなかったなと思うこともあったり、経験してみて初めてそのことが自分が望んでいたことなのかが、わかるものなのかも知れません。

 

私も、仕事が忙しすぎて、休みが欲しいと思っていました。

それこそ、結婚休暇も産前産後休暇ももらっていない私は、20年以上ずっと働き続けてきました。休むことなく…。

でも。こうして癌になり、休職することになり、休みたいと思えることって健康だから言えることで、贅沢なことだったのだなと気付きました。

病気は嫌だけど、そのことに気が付けて良かったなと今は思っています。