抗生剤の点滴も開始したのですが、全く下がりませんでした。

 

悪寒戦慄⇒40℃を超える高熱⇒アセリオ(解熱剤)の点滴⇒37℃台まで解熱、発汗多量

 

このループを6時間毎に繰り返していました。

解熱剤を使用できるのは1日4回まで・・・計算して、いつ使ってもらうか、朦朧とした中考えて過ごしました。

とにかく身体がつらい。

トイレに行くのがやっとでした。

 

採血結果も炎症反応が上がっており、私はCVポートを入れているため、そこからの熱ではないかと疑いがもたれました。

せっかく痛い思いして入れたのに・・・

抜去するのかな・・・

血管見えないのに、抜いたらまた大変になるな・・・

と、先生の話を聞きながら考えていました。

 

看護師をしていた時は、高熱が続く患者さんなどに対して、カテ熱といって、カテーテルが入っているところからの熱をよく疑ったものです。

でも、まさか私が?

もちろん、高熱が出た時点で、頭にはよぎりましたが、違っていてほしいと願っていました。

 

でも、待ってはいられませんでした。

他に、痛いところもなにもなかったので、1番疑わしいところはCVポートになることは頭ではちゃんとわかっていました。

 

「今日、抜こう。午後に。いいですね。」

と先生。

「はい。わかりました。」

と答えました。

高熱で朦朧としながら、手術同意書にサインをしました。

 

局所麻酔のため、悪寒戦慄の時に動いてしまうのではないかと不安でした。

看護師さんに、手術室に行く前に解熱剤を投与してほしいとお願いしました。

本当の手術をする前に、こんなに手術室に入ることになるとは・・・。

身体が辛すぎて、緊張もしませんでした。

 

いよいよ解熱剤を投与して手術室へ行きます。

ふらふらして歩けなかったので、車いすで行きました。

初めて乗りました。また、患者体験です。

患者さんはこんな感じなんだと、ふと考えていました。

今から手術だというのに、随分余裕だなと自分で思ってしまいました。

 

手術が開始され、意識がある中での手術のため、先生や看護師さんと話しながら無事手術が終了しました。

手術が終わった後は、解熱剤の効果で汗びっしょりでした。

 

今度こそ、熱が下がりますように・・・

手術の痛みもありましたが、それよりなにより早く元気になりたいと思いました。

 

本当、人生いろいろあるなぁと思いました。

まさかのことばかりです。

だから人生飽きずに楽しいのかも知れません。

身体の痛みも、心の痛みも、私にとっては大切な大切な経験で、私の財産です。

ここには記してないですが、今までの人生はたくさん一人で泣いてきたことがありました。

誰にだってあると思います。

でも、そのたびに思うんです。

必要な時には、必ず必要な人との出会いがあって、そばにいてくれる人がいる。

もうだめだーと思うこともたくさんあったけど、そのたびにたくさん支えられて、助けてもらってきました。

それは、家族であったり、友人で会ったり、同僚であったり、文庫本であったり、テレビのアイドルであったり・・・。

必ず、必ず、また笑えてきていました。

何日も何ヶ月もかかることもありましたが、必ずまたいつも通り笑えてきました。

ダメだなんてことはなかった。

ダメになっても、また笑えて、そのおかげで強くなれて、前へ進めてきました。

ダメな時こそ、人を成長させるのかも知れません。

 

だからこそ、この手術の痛みも高熱もきっときっと乗り越えられると思っていました。