『チャップマン篇ホーマーとの出会い』

黄金のメロディーを発信する、多くの世界を渡り歩きながら、俺は様々な至高のコミュニティーに直に触れた…ミューズに忠誠を誓い、ソング・ライターたちを真剣に見守る、極西の小さな王国にも訪れた。
永遠に連なる広大な地平線…ディープな思考を持て余すMr.ホーマーが、彼のルールで治める領域。そんな噂は聞いてたけど、その純粋な息づかいには全く気づいてなかった…ジョージ・チャップマンが高らかに歌いあげるのを聞くまではね。
その時に受けた衝撃、ソレは宇宙に想いを馳せる夢想家が、その視界に新星の揺らめきを捕らえた瞬間に似ているかも…それともエルナン・コルテスみたいな冷たく燃えるイーグルの瞳で、太平洋を見下ろす瞬間とか。全ての兵士たちが、荒々しいオペレーションの中、お互いに見交わす3秒間を、聳え立つダリエンの絶壁で黙って見据えながらね。