『フロム・ポエティカル・スケッチ』マイ・ソング(6)

今まさに、麗しの花園から飛び出した、新たなるゴールデン・エイジの夜明けは、僕の頭上で爽やかに微笑みながら、真っ赤に燃えるミニクーパーのアクセルを踏み込む。

僕の未熟な脳ミソを、フレッドペリーのキャスケットがベッタリ取り巻いてる…まるでギリシャ神話のアポロンみたいに、輝く栄光が一杯に降り注いだ。

僕のブーツには羽根がある。そして麗しの花園の奥で、一人の少女に出会った…起き抜けの脱力感のまま。祝福してくれ、天使みたいな彼女の清らかな足首を。祝福してくれ、天国からのハイビームに照らされて、輝きを隠せないシルエットを。
イノセンスと神聖な欲望が交じり合う時代は、星空に煌めく天国の住人たちに似ていた。なんとなく満たされたソング・ライターたちは、偉大な歌の数々を歌うのを止める…ただ天使の舌から漏れ出る音楽に聞き入るだろう。

きっと彼女が口を開けば、ソコに僕は天国の意思を感じる…そして僕らの靴音は不純なるメロディーを寄せ付けない。世界はそれぞれが楽園へと昇華して、平和なセカンド・ハウスになるだろう…たぶん、それぞれの街が神聖な音楽の行き交う交差点になる。

でもその街は、黒髪のスリーピング・ビューティーが、夜の王の比護の元に眠る場所でもある。きっとソコは、一人の人間が抱く情熱以上の激しさを、ソングライターの魂の奥で燃え上がらせる…そして僕のメロディーを踊らせてくれる。