『フロム・ポエティカル・スケッチ』マイ・ソング(5)

古き良き思い出、ココに帰ってきてくれ…そして至高のメロディーを鳴らしてくれ。その個性的なリリックが、冷たい北風に巻かれて頼りなく漂ってる内に、僕は恋人たちの悲しみの潮流を垣間見ていた…イメージが水鏡の底を潜り抜ける瞬間、そのイメージを世界に釘付けてしまおう。

混じりけのない流れの中に水を汲んだら、古いラヴソングのレコードを回そう。その辺に寝転んで、日が暮れるまで夢見てた楽園で過ごすんだ。たぶん夜になれば行かなきゃならない…この悲しみに相応しい場所へ。出来るだけ暗い道を選ぼう…沈黙のメランコリーと一緒にね。