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香港電影紹介第33回はハラルド・ズワルト監督、ジェイデン・スミス、ジャッキー・チェン共演の「ベスト・キッド」です。
(本作はラルフ・マッチオ主演「ベスト・キッド」のリメイク版、ハリウッド作品です。)



<あらすじ>
父を亡くし、母と二人でアメリカから北京に引っ越してきた少年、ドレ・パーカー(ジェイデン・スミス)。
言葉も文化も違う新しい環境になじめず、地元のカンフー少年、チョン(ワン・ツェンウェイ)達にいじめられる毎日。
逃げ道ばかり探していたドレは、ある日チョン達とのいざこざの中でマンションの管理人ハン(ジャッキー・チェン)に助けられる。
実はカンフーの達人であるハンは「自分を守るために使う!」という条件でドレにカンフーを教え始める。ひたむきに訓練を重ね、逃げずに立ち向かうことの大切さを学んでいくドレ。

そして、ついにカンフー大会でのチョンとの決戦の時が迫ってきていた・・・



早速、観に行ってきたんですけど、ジャッキー映画で久しぶりに涙してしまうくらい感動してしまいました(笑)
リメイク版としては成功例ではないかな?
いじめられっ子が修業して一人前になっていく過程が、ちゃんと功夫映画になってますしね。

舞台が北京であること、空手がカンフー、高校生が小学生に大幅に変更されてはいるものの、ほぼ、オリジナル版と同じ展開なので観ていてニヤリとする場面もたくさんあって楽しめましたね。(箸で蝿を捕まえるシーンとかね)
オリジナル版で有名な“ワックス塗る、ワックス拭く”の修業シーンも“上着を脱ぐ、掛ける、落とす、着る”に変更されてはいたが、この動作がカンフーの基礎っていうのも面白い!
また“酔拳”でやっていた修業のオマージュもいいね。
それにしても、ジェイデン君は股割りといい脚もかなり挙がるし、かなり特訓したんだろうね。ラルフ・マッチオよりもかなり本格的で動きもいい。可愛いし。

ジャッキーについては、歳相応の役柄で、過去に不幸な出来事があったが故に人と接することを避けている影のある中年男性役を上手く演じていましたね。
アクションは少しだけでしたけど、相手が子供ということもあって自分からは手を出さない「受け」でかわすところなんかはジャッキーらしい構築されたアクションだ。
いじめっ子のコーチ(ユー・ロングァン)と大会の最後に闘うシーンも撮影されていたという。
本編ではカットされてしまったようだが、DVDには特典映像として是非収録して欲しいところ。


個人的に印象に残った好きなシーンは、壊した車の中で過去の出来事を悔いるハン(ジャッキー)がドレ(ジェイデン)の手引きで組み手を始めるシーン。
師弟を越え親子のような絆を築きつつある二人の姿を影絵で表現しているのも憎い。
この辺りから涙腺緩んでましたよ(笑)

カンフー大会も、子供達のアクションが割りと迫力があって見応えありましたし(手持ちカメラのブレは見ずらくて気になりましたが。。)、ドレ君からどん底からでも諦めないではい上がる勇気を貰いましたね。

久しぶりに爽やかな作品に出会えて満足できましたよ。



しかし、“万里の長城”での特訓ってどうなん?って感じはあります(苦笑)