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香港電影紹介第22回はカーク・ウォン監督、ダニー・リー、アンソニー・ウォン共演の「野獣特捜隊」です。


<あらすじ>
凶悪かつ知能的な強盗グループのボス、トン(アンソニー・ウォン)を追いつづけているリー警部(ダニー・リー)率いる敏腕特捜隊。
目には目をの荒っぽい手段でトン一味を追うが、いつもいま一歩のところで逃げられてしまう。
手下を逮捕しても検察官の邪魔が入ったり、リー達との対立が絶えなくて署内からも孤立してしまう。

やっとの思いでトン逮捕に成功したのもつかの間、警察内部にいたトンのスパイによって逃亡されてしまう。
執念で追い詰める特捜隊とトン、シルビア(イップ・トン)、チウ(ロイ・チョン)との最後の攻防が始まろうとしていた・・



かつてアミューズビデオから発売されていた“香港英雄烈伝”シリーズ(他にも「ドラゴン・イン」「スウォーズマン」とかも発売してましたねぇ!)の1本です。
久しぶり(10年くらい?)に観直してみたんだけど、いやぁ~熱いねぇ。さすがリーsir!カッコイイっす!!


リーsirは強盗団を逮捕する為なら上司の意見などには聞く耳もたず、自分の判断でアジトに乗り込んで金や銃器を押収、トン一味が逃げ込んだ島では高速艇を使って追跡、押収した金を勝手に使ってヘリコプターをチャーターし、島の住民を協力させるために金をばらまいたりとやりたい放題だ(笑)

さらに逮捕したトン一味の手下から情報を引き出す為に取調室で自白させる拷問がまた凄く、男をパンツ一丁で椅子に縛り付けた状態で水に濡らしたタオルを顔に巻き付けて呼吸ができないようにしたり、(女性刑事が)パンツを下ろして男の×××をゴリゴリしたりと「西部警察」の大門団長も真っ青な取り調べで、もうどっちが悪党だかわからんわ(苦笑)


本作の見せ場は逃亡したトン一味(ショットガンをぶっ放すイップ・トンがセクシー衣装なのもナイス!)との街中での大銃撃戦なのだが、実は撮影許可が下りなかったらしくゲリラ撮影したというから驚きだ。
けっこう激しい銃撃戦だし、撮影現場に居合わせてたらビックリするだろな。

リー警部率いる特捜隊の“ポーカー作戦”によって追い詰められたトン達は金物店の店主を人質に立て篭もるが、リー警部の説得により交渉が行われることに・・。
愛する女を守る為の交渉(刑期を軽くする条件)をした後、ケジメをつけ自ら散っていくトンはカッコよくて泣けます。
最近のジョニー・トゥ作品のアンソニー・ウォンも渋くてカッコイイのだが、若くてギラギラしたこの時期の演技も悪くない。


警察側、犯人側それぞれの視点から描かれており、警察と強盗団との攻防をダレることなく見せきった“隠れた傑作”だと思う。

こういう作品こそ是非DVD化して欲しいものだ。



オープニングクレジットにルイス・クーの名前があったんだけど、結局どこに出てるかわからなかったなぁ。