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香港電影紹介第17回はベニー・チャン監督、ルイス・クー、バービー・スー、ニック・チョン共演の「コネクテッド」です。


<あらすじ>
グレイス(バービー・スー)はロボット設計士でシングルマザー。
ある日、突然見知らぬ男たち(リウ・イエ)に誘拐、監禁されてしまう。
誘拐された理由も分からぬまま、娘の命も脅かされる恐怖の中、粉々に壊された電話回線を修理し助けを求めた。
そして奇跡的に繋がった通話相手は普通のサラリーマンのアボン(ルイス・クー)だった。
助けを求めるグレイスに「助ける」と約束するアボンだったが、その懸命さが新たな危機を呼び起こしてしまうのだった。
果たして誘拐犯の真の狙いは?
果たしてアボンはグレイス親子を助けることができるのか・・・?



キム・ベイシンガー主演「セルラー」を香港でリメイクした作品ですが、オリジナル版よりもスケールアップしていて面白かったです。
人物設定等の変更はあるもののほとんど同じストーリー展開で、オリジナル版よりもアクションシーンの見応えがあり、最後までダレることなく緊迫感に溢れた作品でした。

なかでも街中での荒唐無稽なカーチェイス(ちょっと「ターミネーター2」や「ミニミニ大作戦」っぽい追跡シーン!)は香港映画らしいスリリングなシーンになっていますね。
危ないのでくれぐれも運転しながら携帯電話は使用しないようにしましょう!!

少し気になった点として、グレイスがやり手のロボット設計士という設定があまりストーリーに絡んでこないのが惜しいかな。(壊れた電話を手直しするだけではねぇ・・だったらオリジナル版の女教師のままでいいじゃん!)
もっとロボットの極秘技術やライバル会社との確執みたいなのを絡めればよかったんじゃないかな!?。

あとオリジナル版がどんなだったか忘れちゃったんだけども、謎の集団がグレイス一家を拉致する理由というのもショボイんだよね。(ネタバレになっちゃうので詳しくは書きませんが)あんなラジコン飛行機を沢山の人が飛ばしているような場所で堂々とあんな事するなんておバカ集団だよ(笑))


ツッコミどころもあるんだけれども、劇中での携帯電話の機能を使ったやり取りが面白いです。
そして、もう一人の主人公ともいえる、かつては敏腕警部で今は降格され交通係に甘んじているファイ(ニック・チョン)が持ち前の洞察力で事件の真相に迫っていく過程も面白いんですよ。
オリジナル版ではウィリアム・H・メイシーが演じた退職間際の老警官だったんだけど、ニックが演じる分若返えったのでアクションの見所も増えていますしね。
かつて第2のシンチーって言われてた時もあったけど、ほんといい役者になりましたねぇ。


オリジナルの「セルラー」観ている方でも満足感は十分得られると思うし、観ていない方はこの機会に見比べてみてもいいんじゃないでしょうか!?

久しぶりにカンフー映画以外でオススメの1本です。


いやぁ、ベニー・チャン監督の次回作、ジャッキー・チェン、アンディ・ラウ共演の「少林寺」のリメイクも期待できそうだ!!