育児トーク『大人になったキミとの思い出』（1）




◎前回のお話

私の仕事が終わると夏もほぼ終わっていた。


家に帰ると息子は『おかえり！』と大きな声で出迎えてくれた。

目はこぼれはしないが涙がたまっていた。



息子は小さい頃のトラウマからなのか1人で置いていかれることが苦手だった。


帰ってこないはずはないのに、それでも『もしかしたら…』と思ってしまうのかもしれない。



帰って来たら私は息子のお母さんだ。
すぐに切り替えて仕事に出る。

『長いことお休みいただいて申し訳ありませんでした』と次の日には職場復帰をした。

そこまで急な休みをこちらの都合でもらったので、勤務表はハードスケジュールになっていた。

帰ってきてからも息子と話せる時間は限られた。


ありがたいことに高校生活は荒れる事もなく、息子も落ち着いていた。


しかしながら息子は私と向き合わない時間は、全てが『自由時間』と思っている節があるように感じるようになっていた。


バイトもできる、自由になるお金がある。

私の収入から息子のケータイ代までは出すことができないので、バイト代から支払ってもらっていたが
その他の使い道が謎なのだ。

放課後や土日にバイトが入ると出勤する。

自分で働いて稼いだお金なので、口を挟むのも…と思い黙って見ていたが

『何に使ってるの？』

とたまに聞いてみると

『友だちと遊んだりとかだよ』

と具体的な答えが返ってこない。



『18歳になったら運転免許もとるんだから少しでもいいいからお金貯めとくんだよ？』

と言うが


『はーい』

と言う息子はこちらも見ず、全く聞く耳を持たない様子だった。




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いろいろ貼っておきます😊