こんばんはニコニコ

今日は早めに帰宅して少し眠ってしまいましたzzz

夜中まで料理しちゃいかん。笑


さて、お正月早々気になる&考えるニュースを見付けました。




なにがあってそうなったのか…。


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愛知県あま市の高齢者介護施設で、職員の女性の首を絞めて殺害しようとしたとして、83歳の入所者の女が逮捕されました。

 警察によりますと、逮捕された水谷一枝容疑者(83)は、2日午後3時すぎ、あま市七宝町の認知症対応型の高齢者介護施設「グループホームきらら」で、入浴中、ひとりで介護をしていた女性職員のパーカのフードのひもを前から引っ張り、首を絞めて殺害しようとした殺人未遂の疑いが持たれています。

 職員は、一時意識を失いましたが、命に別状はなく、首に軽いけがをしました。

 水谷容疑者は、「そうだね、体調が悪かったからね」とあいまいな供述をしていて、警察は、日常的にトラブルが無かったかなど、詳しく調べています。



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まずは職員さんがご無事で良かった。


同じ介護士として思うことを書いていきたいと思います。


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◎犯行の動機

記事の中では『体調が悪かったから』とあいまいな供述をしているとありますが

このようなことをしてしまう原因としてあげられることとして

・本当に職員に恨みを持っていた
・認知症でわからなかった

が、パッと思いつくところだと思います。


介護にあたるときにフード付きや紐の着いたもの、髪の毛を前におろしておくことは基本NGです。

答えは『引っ張られるから』。

身体を触る際、お年寄りは急な動きに対応できないし
怖いと近くにある『掴めるもの』を咄嗟に掴んでしまいます。

それが『髪』だったり『フード』だったり『ネックレス』だったり。

なので、介護士の身だしなみとして↓


ちょうど良いのが見つからずだったのですが、この絵もフードなどはついてないですよね。

このスタイルは『好感度』はさておき『自分の命、相手のを守るための服装』なんです。


なのでもしその入所者さんが認知症だった場合は
改めて服装や周りの環境についてもう一度考えなければいけないと思います。


では恨みだった場合。

例えば日頃のケアに個人的な不満を持っていたとか、
虐待などが放置されていたとか。

今の介護業界の現状として人材不足はありますが
やはり何度も言いますがこの仕事には向き不向きがあります。

この仕事が向かずに働いているスタッフは日常的に小さなSOSを発信していると思います。

暴言を吐いたり、怪我をするまでではないけれどケアが雑だったりとか。

自分で限界だと思うならば別の仕事を探しましょう!
お互いプラスにはなりません。

過去たくさんの介護関係の事件がありましたが、合わないならば辞めてしまえばその事件に繋がらなかったはずです。
辞められない理由はあるかもしれないけど、犯罪者になるよりいいんです。

辞めるからと言って『自分は人に優しくできないんじゃ…』なんて思う必要も無いんです。
たまたま合わなかっただけなんです。

仕事ってそういうもんです。


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◎私が思うもう一つの原因…


このような事件が起きてしまったことで
介護をしてきて12年現場にいる私の思うことがもう一つあります。

それは
『その利用者さんに適切な対応がされていたのか』


たくさんの利用者さんの性格や個性、病歴は多種多様です。

その中で放置されがちな『暴力的な利用者さん』


認知症を患っていると穏やかに呆ける方もいれば、過去の性格とは真逆に暴れたり噛み付いたり大声をあげたりする方もいらっしゃいます。


いつも思うのですが
介護士は精神科医ではありません。


暴れたり噛み付いたり大声をあげたりする方に体当たりで挑め的な風潮もあるのは確かなんです。

私はそう言う利用者さんに対してカンファレンス時に精神科での診療を提案します。


介護士側が出来ることは身体的なケア【食事、排泄、日常的なケア】や精神的なケア【利用者さんがより良い生活をしていけるために近くでニーズを受け止める相談役】だと思います。


暴れたり噛み付いたりする方はまずどうしたいかさえ伝えることが困難です。
そして苦しいと思うんです。


今まで関わった方で、ケアに入ろうとすると殴ってきたり追いかけてきたり時には使用済みのオムツを投げつけられたりした方、

ことある事にスタッフを呼びつけては暴言を吐き、薬を服薬してもらおうとするとコップの水を顔にかけてきて薬を隠してしまったり…

ケアすらままならない状態です。

暴力、暴言からオムツ交換すら入れず
ご家族が【虐待されてるんじゃ?】と疑われ盗聴器が隠されていた…なんてこともありました。


でも、時折症状が落ち着くととてもいい顔で笑うんです。


その笑顔を守ってあげたいです。


もう一つの経験として祖母の介護もあります。

私の祖母は祖父が亡くなった後からおかしな言動が目立ち始めました。最初のうちは70代半ばだったので『まさかね?』と思っていましたが、日に日に変わっていくのです。

夜中に大声をあげたり、テレビやラジオの音は外まで響くほど大きくし
家の中のあることない事をご近所に言いふらし、なんともない時はめったに外出しない祖母が朝から夜の7時頃まで出歩く。

大声で家族への暴言を言う。

私はいつも隣の部屋で泣いていました。

その症状はだいたいいつも2ヶ月ほどでピークを迎え、最後には『殺してくれ!』と叫んだり
手当り次第に薬を飲み自殺を図ろうとします。

その頃はまだ老人ホームもメジャーではなく、精神科へ入院をするのです。

祖母は認知症もありましたが躁鬱病も併発していました。
入院してすぐは閉鎖病棟へ。
落ち着くと一般病棟へ移動します。それがまた2ヶ月くらい。

一般病棟に行く頃にはちゃんと会話が出来ます。

『なんであんなこと言っちゃったのかな…』と悲しそうに言う祖母の顔は今でも忘れられません。


だからこそ、目を背けずきちんとその症状と向き合ってあげなきゃいけないと思います。


実際薬を隠してしまう方は何度もケアマネに掛け合い
その症状を理解してくださったご家族とキチンと話ができ、一度精神科へ入院。
1ヶ月ほど入院され戻ってきた時には180度違う晴れやかな顔で利用者さんが戻っていらっしゃいました。

決して意思疎通が出来ない状態じゃありません。
今も症状は落ち着いており毎日笑顔で過ごされているそうです。


利用者さんも『人』、

私たち介護士も『人』です。


もちろん適切な対応はその人によって違います。

でも嫌いな仕事を【我慢】して

暴言、暴力を【我慢】していたらきっとまた事件は起きます。


医療も介護も教育も放置しちゃいけない。

『人』と向き合う大切な仕事なんですから。



※あくまでも私個人の意見です。
これが正しいわけでも、私が医療に詳しい訳でもありません。