◎前回のお話






オーディション前日、私は相方の家に泊まり
履歴書を書いた。



その頃、私の勤務体制は週5回の勤務のうちの
1~2回は夜勤をし、明けの日に相方とネタ合わせ、
もう1日の休みの日にライブに出るというスケジュールでちゃんとした休みなんてなかった。



自分の夢を叶えるからといって息子の学費だけは
捻出しなくてはならない。
タダで子供は育てられない。



眠くて眠くて頭も回らずネタも浮かばない。
本当に自分が芸能人になれるのか…。


オーディションで落とされたら…もう辞める?


履歴書を書きながら自分の生き方に迷っていた。



年齢…夢…子供…お金…。
どれも欠けたらきっと自分らしくないし
あきらめる自分は子供に見せたい自分なんかじゃない!!




やるだけやってみる。
もう離婚した時…ううん。
息子の障害を診断されたあの日から
こうなる道を少しずつ歩んできたんだ。



次の日、相方とドキドキしながら事務所に向かった。



ネタはダメかもしれないけどインパクトだけでも見せてこよう。
何か残そう!!



事務所の前まで行きどう入っていいのか分からず
少しドアの前で躊躇していると若い男の人がドアを開けてくれた。



『オーディションの方ですか?』




これが私とマネージャーの初対面だった。



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