◎前回のお話




学校側にいろいろ言ったあと、すぐに言語聴覚センターに受診した。


経過は変わらず。

伸びないことはなく、定形の子が通常あるであろうIQと平行線を辿って二歳遅れで成長し続けていた。

『このくらい出来ていれば問題なく就職も出来ると思いますよ。

挨拶や受け答えもちゃんと出来るし。』

『はい。ありがとうございます。』


息子の為に来年の夏休みは1年早く高校の学校見学に行こうと思っていた。

早い人は1年生のうちから見に行く人もいると聞いた。

大きくなっていく息子。

未来はどんどん近くなっていく。



もう私が『こうしなさい』と言って決める年齢では無くなってきていて
見守りながらもハラハラしていた。


サッカー部の練習も毎週毎週頑張っていた。

顧問の先生の言動は最初から気になってはいたが、副顧問の先生の言動も気になってきた。


練習試合等、息子はABに分けられ

Aは常に試合に出ている子達、

Bは補欠こ子達が主に試合に出される。


もちろん、球技が得意ではない息子はB組で試合に出されるのだが

その時の顧問達の言動に私はびっくりした。


息子の試合が始まると、他の付き添いで来ているお母さん達は『頑張れー!』と応援してくれるのだが

何故か顧問の先生達は息子がゴールを決めると腹を抱えて笑うのだ。

顧問の先生たちがいる場所は子ども達がいるベンチの前。

私たち保護者は少し離れた場所から見ていた。



一生懸命やっている息子の姿がそんなにおかしいか?

後ろから見ていた私はなんとも腑に落ちない感じでその光景を見ていた。


そして何よりだんだんと長いものに巻かれてしまった副顧問の先生の姿を見るのが悲しかった。