◎前回のお話




支援級と通常級の通級を始めて

息子との2人の生活になって

毎日が忙しく疲れていた。


私が働き始めた頃のデイサービスは1日14~15名と少なめの利用者数だったが

ケアマネージャーが増えたり、口コミで評判が拡がったようで

1日の利用者数が倍の30名以上になった。

送迎も車に乗って降りて

入浴介助は3時間浴室に居ることもあり

トイレ介助も時間で何度も行ったり来たり

レクリエーションではテンションを上げ

帰宅時もまた何度も乗り降りをし

それが終わったらホールの掃除。


毎日クタクタだった。


『あー…明日も仕事だ…』


仕事帰りにスーパーに寄るともう何も作る気にはなれず、出来合いのお惣菜をカゴに入れる。


家に帰って山になった洗濯物と食器を見てため息をつく。


私1人の稼ぎで息子を大きくする為には何かを犠牲にするしかない。


私は働くことに重点を置いた。



私はこの頃パートで、日給月給だ。


息子の修学旅行の積立や医療費も家計を圧迫する。


給料日前は財布の中身との戦いだ。


忙しい毎日…

お金はギリギリ…


ある日、息子の学校の集金が立て続けに来てしまった。

学年が上がれば上がるほどかかってくる学費や雑費。


お金が無い…


働けば働くほど目減りする母子家庭手当。


働いた方が得なのか働かない方が得なのか
もう分からなくなってきた。



『おはようございます!』

仕事に行けばそれは全て封印し働く。



介護福祉士になれば正社員の道もひらける。

それまで頑張らなきゃ…


貯蓄も貯金も出来ない生活の中で

もう待ったナシの日が来た。


これ以上集金遅らせられないな…



親にも旦那のことでたくさんお金の心配を掛けてきた。


私がどうにかしなきゃ…



車の中で外が暗くなるまでボーッと考えていた。


私は最終手段に出た。



車を走らせ、ネオンの光る看板に囲まれた建物の中に入った。


よく分からない機械が目の前にあった。


私は人生で初めての消費者金融に手を出した。