◎前回のお話



病院での定期的な知能テストも終わり新学期が始まろうとしていた。

息子はとうとう3年生。

普通なら3年生でクラス替えがあるが、息子の通う地域は子どもが少なく

1学年1クラスしかない。

だから6学年ずっと変わらない。


新学期初日

2年生まで担任だった先生は異動し

教頭は定年退職していた。


電話で揉めた後何の話もなかった。


私はまた息子の知能テストの結果を息子に持たせ、連絡帳に説明や日常の様子を書いた。


『行ってらっしゃい』


息子に家の合鍵を渡す。


『今日から学童ないからね?

帰って来たら宿題やってから外に遊びに行くこと。

分かった?』


『はーい!』


首にかけると無くしそうな気がして

ランドセルのキーホルダーを付ける所の革の紐にくくり付けて中に入れた。


『無くしちゃダメだよ?』


『はーい!』


不安もあったが心配していても始まらない。


後ろ姿を見送り、自分も職場へ向かった。


職場で働き始めて私も3年目。


新しい子もチラホラ入ってきて、部署も多いことからとうとう自分もリーダーになった。

とはいえ相変わらず派遣社員と言う名のパートであることには変わらず時給もほとんど上がらなかった。

それでも周りのスタッフともうまくやっていたし楽しかったのですぐに辞めるつもりはなかった。


仕事が終わり夕飯の用意を買って家へ帰る。


駐車場に車を停めると三階の窓から息子が顔を出していた。


『ただいまー!』


大きく手を振ると


『おかえりー!』


と返事をし、ドアが【バタン!】と閉まる音がする。


勢いよく息子が一階まで下りてきて荷物を持ってくれた。


『持ってくれるの?持てる?』

『うん!僕力持ちだから大丈夫!』

と、【僕だって出来るよアピール】をしてきた。


私も後を追いかけ自宅に入る。


『宿題やった?』


『うん!』


ちゃんと学校から帰ったら机に向かう。

これは学童で学んだこと。

この事には感謝していた。



3年生になり宿題はドリルや漢字の書き取りに変化し、これなら息子も自分なりに出来るようだった。


『でもなぁ…字の書き方は適当だなぁ。

これじゃ丸もらえないよー?』


と言うと渋々部屋に戻りもう1度書き直してくる。


夕飯を食べながら学校の様子を聞いた。


『ちゃんと先生へのお手紙と連絡帳見せてくれた?』

『うん!』

『今度の先生はどんな感じの先生?』


『優しそう!C先生って言うの!』


聞き覚えのある名前だった。


あれ?


私はメールでYちゃんにC先生の事を聞いてみた。


【もしやC先生って私たちが教わった先生?】


【そーそー!あの先生!】


私は嬉しくなった。

自分が子どもの頃教わったC先生なら相談もしやすいだろう。

よかった…本当によかった。


息子の学校生活は順風満帆に進んでいく気がしていた。



しかし、学年が上がれば上がるほど怒涛のように押し寄せる悩みがやって来ることを


私はまだ知らずにいた。





☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆




イラスト無しですみません(T_T)

アメンバー申請ありがとうございます!

しばらく使用してなかったのでちゃんと承認されない時はコメントからお知らせください!

皆様にはお手数おかけしますが

これからもよろしくお願い致します。

 

----------------------------------------
SHUプロモーション所属の芸人になりました!
http://www.shu-pro.co.jp/


もちオススメのAbemaTV!!
https://abema.tv/
----------------------------------------