◎前回のお話





私の戸籍が出来上がり、息子の戸籍を移すまでに2週間。


『やっと母子家庭だぁー!』


今まで自分では【夫婦ならこんなこともあるかも知れない】と我慢し、泣き腫らした日々が当たり前じゃなかったんだな…と


やっと普通の日々に戻ったような気がして物凄くスッキリしていた。



晴れて母子家庭になったので、今度はひとり親の手続きをする。



市役所で行くように言われた【児童家庭課】に行く。


個室に通されマンツーマンで職員さんと話をする。




ひとり親になってしまった過程や仕事の事。


母子家庭手当ての事。


医療費の補助の事。


いろんなとこを話して今後の手当ての金額が決まる。



『柏崎さんはお仕事はされてますか?』



『はい。旦那と別居してすぐ仕事は見付けました。』



『そうですか。それはよかった!中には仕事をせずに諦めちゃうご家庭もあるんですよ。』



『そうなんですか?』



その時は働かなければ…と必死だったが、確かに母子家庭でお金を稼ぐと言うことは生半可ではない。


最初に決まった母子家庭手当ての額は満額の月4万ちょっと。



その時の自分の月給が平均12万程度。


年に2回のボーナスも3万円ずつ。



この月給を得るために毎日残業をしながら息子のことをしたり家事をこなしたり。


もちろん働けば働くほど母子家庭手当ても減っていく。



借金は無くなったが、毎月の生活費は毎度苦しかった。



車が無ければどこにも行けず車の維持費や、住宅費


息子のジャージ、服、靴もどんどん大きくなる為買い直さなければならない。



そして親子で過ごす時間も減っていく。




でもこれも母子家庭の宿命。


息子と2人で生きていく為にいろいろな困難も乗り越えなきゃいけない。



仕事で帰りが遅くなる時はお母さんにお迎えを頼みながら働いた。



小学1年の息子の学校での様子は忙しくなればなるほど把握しずらくなってくる。



『今日は学校楽しかった?』


『うん。』


『何が楽しかった?』


『うーん…』



本当ならもっと見てあげなきゃいけない時期だ。


週一の言葉の教室や月一の病院での様子は見られるが、学校ではどう過ごしているのか…



毎日こんなに忙しくてちゃんと子育て出来ているんだろうか…




母子家庭になりたての日々はまた旦那と一緒にいた頃とは別の不安が常にあった。