◎前回のお話




卒園式が終わり、担任の先生に挨拶をした。


『本当にお世話になりました。』



『いえ!私なんてまだまだで!』



『いえいえ、息子が楽しく幼稚園に通えたのは先生のおかげです。』



『私も毎日息子さんに癒されてましたよ。こちらこそありがとうございました。』



いろいろあった幼稚園生活。


どれだけ助けられたろう…



あとは我が家が元に戻れば…



息子と家に帰る。


こんな状態だが卒園のお祝いをしよう。



お祝い…



精神的にいっぱいいっぱいだった。



何が悲しくたって私は逃げられない。



辛いからとここから逃げたら息子はどうする…





夜、両親が気を利かせてくれて食事に誘ってくれた。



私は食事が進まずに『食べな』と息子に食べさせた。



数日後電話が来た。



『もしもし』


『もしもし!ももちゃん?』



電話は旦那のお姉さんだった。



『ちょっと!弟居なくなったって本当?

どうして相談してくれないの!』



『すみません…

私たちの事なので…』



『私から連絡してみるから…

話してみるから待ってて!』



『はい…すみません…

申し訳ないです…』



それからすぐ旦那の居場所が分かった。



『連絡取れたから。よく話し合って。』



『ありがとうございました。』




見付かった安堵感は半端なかった。



その夜旦那が帰ってきた。



2人で顔を合わせるのは久しぶりだった。




聞きたいことはたくさんあった。


でも何故か何も口から出てこなかった。



『ごめん』



『うん』



『離婚してください…』



『……』



『女がいます…』




『……』




人間本気で悲しい時は涙が出ないもんなんだなとこの時分かった。





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今日は絵なしですみません!!