◎前回のお話





幼稚園に通いだし毎日楽しそうにしている息子。


しかし、一向に散歩を一緒にしない旦那が気になってきた。




『ねぇ、休みの日くらいは朝早く起きてちょっと散歩するとかないのー?』



『んー…』



布団で横たわる旦那。


疲れているのは分からないでもない。


ただ、1回も散歩をしないってどうなんだろう。



たまに外に出ても近所の子に捕まって結局息子に何かを教えるわけでもなく遊びの時間は終了。




そんな日が続いてまた通院の日が来た。



『こんにちは!』



先生が明るく迎えてくれた。



また防音室に入り先生と話をする。



私はまたそれを聞きながら覚える。



旦那は…





寝ている。



腕を組み下を向いてウトウトと。



自分の子だよな?


さすがに苛立った。




先生とのやり取りを一生懸命やっている息子を見ないの?



この頃から育児に対する温度差を感じるようになった。




1時間の療育を終え先生が質問した。




『どうですか?あれからお父さんとお散歩してますか?』



イライラする私の表情に気づいたのかもしれない。



急な先生の質問に



『あ…いや、まだ…』と旦那が答える。



私は呆れて床に目線を落とした。




防音室を出てまた次回の予約をする。



息子は嬉しそうに先生にバイバイした。




帰り道、私は旦那に提案をした。



『ねぇ、息子くんをピアノ教室に通わせてもいいかな?』



ずっとやらせようと思っていたピアノ。



指先の運動が脳にいいと何かの受け売りだが、少しでも息子の為になるならやらせたかった。



『うーん…いいよ?』



散歩の件もあり拒否も出来ず…息子のピアノ教室へ通う話は簡単に決定した。




旦那が居なくても行けるように家から近いピアノ教室を選んだ。



先生は優しい笑顔のY先生。


息子の状態も理解した上で受け入れてくれた。




最初は簡単なドレミファソラシドを覚える所から始まった。



しかし手先の不器用な息子は鍵盤に力をかけることが難しい。



そして音楽ノートに音符を書くことも難しかった。



力が入らなくて薄くなってしまったり、書いたものを消しゴムで消す作業もうまく行かない。



あと小学校に入るまで1年と少し。



今の状況を見て焦る私がいた。



ピアノが進むにつれ、息子の音に敏感な一面も見えてきた。



周りの音が気になってピアノに集中出来ないのだ。




風の音、ドアが閉まる音、車が走る音、犬が吠える声…



気になって気になって仕方が無いのか耳を塞いでしまった。




そのたびに先生が落ち着かせてくれたり、やることを変えてくれたりした。



『ありがとうございます。』



先生に頭を下げると



『大丈夫ですよ。ゆっくりやりましょう。』



と息子の出来たことを一つ一つ褒めてくれた。




何でもいい。一つでも得意なことを見つけてくれたらいい。



それが息子の自信に繋がってくれたらいい。





私はどんどん息子の育児にのめり込んでいった。









お待たせしました!


もうすぐ人生の第1章が終わるんですよねーとナキフェスのスタッフさんと話してまして。



ここが一番辛かったとこなんですわね。たぶん。


引っかかる引っかかる!



スローペースになりがちですがお付き合いいただければありがたいです。


そして誰かの心に届いたら尚嬉しいです。




あ!泣き歌もたくさんありがとうございました!


検索して聴きまくりますね( ˊᵕˋ )