◎前回のお話




息子のちょっと長い休みが始まった。



休み中はそれまで行けなかったディズニーランドに行ったり七五三のお祝いをしたり何かと忙しく過ごした。


ディズニーランドではパレード一緒にお姉さんと踊ってシャボン玉を追いかけた。



住んでいる場所から離れたら何も気にならず心から楽しめた。



何も気にせずに好きな言葉で話して


ご飯をおいしく食べて


本物の笑顔で笑った。



『帰りたくないねー…』



帰りの車の中でつぶやいた。



『毎日こうなら育児楽しいのにな…』



後部座席で眠る息子を見ながら思った。



車がどんどん地元に近づくと呼吸が苦しくなった。



帰らなくても良ければいいのに…



自由に生きれたらいいのに…



せっかく楽しんできても直ぐに現実に引き戻されて落ち込んだ。






息子をいつまでも遊ばせておくわけにはいかない。



旦那が次に行く幼稚園のパンフレットをもらってきてくれた。



『少し話してきたけど雰囲気よかったよ』



その幼稚園は広い庭と平屋の教室がある園児も多い園だった。



『途中からでも入れるかな?』



『それも大丈夫だって』



『1回見に行ってみようか?』



園に連絡をし、息子と旦那と私で園内を見に行った。



室内も広くて中庭から光も入り明るかった。



先生達もみんな若くて元気な印象だった。



前の幼稚園を辞めた経緯も話した。



『息子がのびのび育つ環境に変えられたらと思いました。


出来ないこともありますが、それを踏まえた上で関わっていただけたらありがたいです。』



そう言うと



『大変だったんですね。私たちも至らないとこもあるかもしれないですが



息子さんが楽しく園で過ごせるように見させていただきますね。』



そう言ってくれた笑顔があたたかくて涙が出た。




『急なお願いで本当に申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いします。』



旦那と2人で頭を下げた。




これから病院での受診があることも伝えた。



何か園での指導の手掛かりになってもらえたらいい。




息子は3学期からその幼稚園へ編入することになった。